こだわりへの【攻略法】!
「このぬいぐるみがないとお出かけできない」
「好きなおもちゃは電車のみ…」
他者には理解されず、いろんな面で困りを産む『こだわり』。
どう対処したらいいのー?!?!
こんにちは!
理学療法士、保育士のゴンです!
今回は、お子さまの「こだわり」について。
生活にはなんの支障もないこだわりもあれば、「これがないと生活していけない」なんてこだわりもありますよね。
その子のこだわりの捉え方と対処法をザザーっと考えていきます!
よくある5つのこだわりを分析…スタート!
同じ服しか着たくない!
「もう寒くなってきたし、長袖着て欲しいけど…」
ママはそう思うけど、断固としてお気に入りの半袖しか着ない。
そんなお子さんもいらっしゃいます。
「この長袖の服かっこいいよ!」
「この服あったかくて気持ちよさそ〜」
なんて誘い文句ではなかなか着てくれませんよね。
この半袖の服が好き!という気持ちももちろんあるでしょうが、それだけではないと思われます。
感覚の過敏がある
過敏と一言に言っても、部位や触れたら嫌なものは一人ひとり違います。
手の甲や手首が特に嫌なら七分袖は着れるかもしれないし、肘に服が触れるのが嫌ならアームカバーはできるかもしれないし…色々な服やアイテムを試してみましょう。
受け入れられる感触、「この肌触りの服じゃないと!」というものがあるのなら、限りなく近い感触、材質のものを探してみましょう。
また、色々と試していく時に大切なポイントがあります。
それは“段階的に試していくこと”です。
例えば、半袖からいきなり長袖にするのではなく6分袖から始めて徐々に袖を長くしていくとか、お気に入りの服のサイズの大きいものを買って服が肘に触れるのに慣れていくなど。
場合によっては、寝る時の掛け布団がわりに長袖の服を体にかけて慣らしていく、そんなやり方をすることもあるくらいです。
どのような方法を取るにしてもお子さんの“受け入れられる感触を増やしていく”ことには変わりないので、ゆっくりと進めていかないと拒否されてしまいます。
急がず焦らずやっていきましょう。
そもそも暑がり
長袖を着ると暑い、もしくは暑く感じると言った場合もあるでしょう。
その場合はエアリズムの生地ような薄手の長袖などから慣らしていくといいかもしれません。
「長袖でもそんな暑くないなぁ」
「あったかくて気持ちいい」
と感じてもらえたらもう勝ちです。笑
小さな時の勘違いから固定観念を持っている場合もあるので、そこを切り崩していく作業になります。
周りの大人が「長袖だけど涼しいんだね」「寒い時は長袖って気持ちいいね」と言いながら試していけるといいかもしれません。
ミニカーだけで遊びたい!
特定おもちゃでしか遊べないお子さんも多くいます。
特に電車や車のおもちゃは多い印象があります。
ミニカーが好きすぎる!
これ自体は何も悪いことではありませんが、お子さんにとって遊びは学びでもあるため、遊び方が固定されてしまうと学びが広がっていきません。
「おままごとで食べ物や人とのやりとりに興味を持って欲しいなぁ」
「お絵描きとかして、物をよく見る経験をして欲しい…」
こんなことを期待される親御さんも多いですよね。
興味の広げ方はいくつかありますが、関連しているもので徐々に広げていくのが無理なく行えると思います。
例えば、マップのシートの上をミニカーで走ることで「あ、ここパン屋さんだね!何食べたい?」と聞いたり、「ここは遊園地だ!観覧車乗りたいね!」と言うなど、ミニカーを使った上で遊びに幅を持たせることもできます。
あとは擬人化です。
「車さんは何食べたいですか?りんごどうぞ」のようにミニカーを人に見立てておままごとに移行していくこともできます。
他には、機能が近いもの、ミニカーの場合は飛行機や船などの乗り物に移していくというやり方もあります。
「見て!こっちの飛行機は飛んで行くから速いよ!」など、動きのある遊びで興味をひいてみましょう。
ミニカーであれば本物の車を見に行き、その道中で気になったものに興味を広げていくこともできるかもしれません。
「車も速いけど、電車も速いね!」とか、車の中で音楽を聴いて楽しむなど、やり方はいくらでもあります。
ミニカー以外の遊び方がわからない
こんな場合もあるかもしれません。
その場合は大人も一緒になっておもちゃで遊んであげましょう。
この時注意しなくてはならないのが、“説明書で書かれた遊び方でなくても認めてあげる”ことです。
例えば、ボールを入れると音が鳴るおもちゃがあるとします。
これを見ると大人は「ほら、ここにボール入れて」と言います。
ですがお子さんはボールを転がして遊んでいます。
この時「違うよ。ここに入れると音が鳴るんだよ。」と言うのをグッと堪えましょう。
“どんな遊び方してもいいんだよ”と言うスタンスで接し、手本を見せ、危なくないように見守る。
これが理想かと思います。
白米しか食べたくない!
これも結構よく聞きます。
「何かしら食べてりゃ大丈夫だよ」という方から
「栄養バランスが…!なんでも好き嫌いしないで食べないと!」という方まで、
人によって考え方や価値観に大きく差が出るところでもあります。
ゴン個人としては「栄養的には色々食べた方がいいし、食べられるものが多い方が人生楽しめるよ!」と思います笑
なるべく色んな食材を食べれるようになる工夫、考えてみましょう!
白米が食べやすくて楽!
上手に炊かれた白いごはんは、口の中でほぐれるのにまとまりやすく、噛んだり飲み込んだりするのがやりやすい食材でもあります。
・お肉は何度も噛まなくちゃいけない
・野菜は口の中で散らばってしまう
・フルーツは皮が残ってしまう
など、ほかの食材は意外と処理が大変なのです。
色んな味を感じたくない
味を感じるセンサー、味蕾。
実は、大人より子どもの方が多いって知っていましたか?
もちろん、「センサーが多いから味覚が鋭い」そんな単純な話ではないかもしれませんが、
「大人になってコーヒーが飲めるようになった」
「歳を重ねてきて苦手だったピーマンが好物になってきた」
ということもあるように、経験を重ねて色々な味に慣れたり、ある種鈍感になったりするのが味覚というものらしいです。
敏感な感覚を持ったお子さんが色々な味や食感を同時に味わうのを嫌がる、そんなこともあると思います。
それはもしかしたら、梅干しとケーキを同時に食べるような感覚かもしれません。
(ゴンは考えただけでゾワっとしてしまいます笑)
そう考えると、安心できる美味しさの“白米”のみを食べ続けたい、なんとなく分かる気がしてきませんか?
そんなお子さんに必要な配慮は味が混ざらないようにすることです。
ワンプレートにご飯、卵焼き、ウインナー、レタスを乗せたとします。
「そんなに味混ざったりしなくない?」と思うかもしれませんが、敏感なお子さんにとっては「ウインナーの脂がご飯につくなんてイヤ!」「レタスの水分がご飯についちゃった。食べたくない!」となっているのかもしれません。
ワンプレートは避け、別個のお皿に盛るのが大切かと思います。
それと同時に、三角食べをさせようとしないことも重要になってきます。
三角食べとは、おかずや主食(ご飯など)、汁物などをひと口〜数口ずつ行ったり来たりしながら食べることです。
これをすると前に食べたものの味が残った状態で次のものを口に入れるため、結構味が混ざって感じます(それがいい、美味しいと思う人も多いですが)。
三角食べでもばっかり食べでも、量さえとれていれば問題ないので、お子さんの好きなように食べさせてあげましょう。
勝つしかない!一番以外はヤダ!
スポーツの結果やプリントの終わった順など、なんでも一番じゃないと怒り出すお子さんがいます。
「そんなの何番でも関係ないじゃん…」と傍目には思うものですが本人たちは真剣です。
なぜ一番にこだわるのか、それは“分かりやすいから”であることが多いです。
「一番かそれ以外か」という結果は非常に分かりやすく、幼い子どもでも一目瞭然です。
その分かりやすい“一番”にしか価値を置いていないお子さんは、一番になれない時に怒ります。
なので、“一番になること”以外にも価値や楽しみがあることを感じてもらえるように促していくことが大切になります。
例えばお子様の集団に対して、
「あと10分の間で終わらせれば早くても遅くてもいいから、丁寧に文字を書いてね。」
とプリントの指示を出したり、
「当てても当てられても、最後まで頑張ってた子にご褒美シールあげるからね。」
と言ってドッジボールのモチベーションを引き出したりなどです。
分かりやすい結果だけでなく、途中の過程や態度などを認めて褒めるようにしてあげるとお子さんもだんだんと変わってくれると思います。
「順位以外にどんないいとこを見つけて褒めてあげようかな」と考えるのが大人の役割です。
褒めどころを探すのは結構難しいんですが、「一番に終える=早いのがいい」とこだわる子が多いので、丁寧さやルールを厳守しているかなどを見てあげるといいかもしれませんね。
スマホがなきゃ嫌!無理!
これはどんどん増えてきているような気がします。
小学校5〜6年生からスマホを持つ子が増えると言われ、令和元年には小学生の約50%、中学生の約75%が持っているとのことです(ゴンも親にせがんで小4の時に持たせてもらい、途中没収された記憶があります笑)。
防犯や学習に役立つといったメリットもありますが、自己抑制が低い幼少期にはゲームや動画試聴などをする時間が多くなることが想像されます。
デメリットを考えると、顔に近い位置で画面を見ていれば近視になるかもしれないし、見ている時間が長ければ目も疲れてしまいますよね。
それに加え、スマホ以外の楽しい経験をする時間や機会が減ってしまうという問題もあります。
スマホには楽しいコンテンツが多い分、依存しやすくもあります。
それは小中高生だけでなく幼児にも言えることで、ゴンは1歳代でスマホを自分で操作してYouTubeを見ているお子さんと関わったことがあります。
そのお子さんはベビーカーでの移動中にスマホがないと怒り出すことがありました。
もし充電がなくなったら、と考えると大変ですよね。
そんな依存状態にならないように、脱するためにできることは
・時間を区切って使うようにする
・他の楽しみを作る
などが一般的です。
21時以降はスマホに触らないなどとルール化できると、睡眠などへも好影響が出そうですね。
しかしこのようにルールを設ける場合には、大人もルールを守った方がいいかもしれません。
また、”○時までにスマホの電源切れたらチョコひとつ食べよう”などご褒美を設けることも有効な手段になりそうです。
他の楽しみは、「動画に出てきたボードゲームやってみようよ」「あのYouTuberが好きって言ってたおもちゃで遊んでみようよ」など、お子さんの興味のあるところから広げていけるといいと思います。
時間を区切る、他の楽しみを作るのには、大人がまずお手本を見せてあげることが大切かもしれませんね。
また、ちょっと変わった例でいくと、
”一日○時間以上スマホを使うように”と子どもに言うことで、スマホを使うことが義務となり、だんだんイヤになって使う頻度が減るといった話もあります。
お子さんとお家の環境などに合わせて、どんな方法が合うか試行錯誤していけるといいのかもしれませんね!
まとめ
いかがでしたか?
今回はゴンが思いついたよく見るこだわりについて考えてみました。
今回挙げた例にドンピシャで合えばそのまま試していただいてもいいですが、ちょっと違う場合も多いと思います。
ですが、
“その子に合ったペースとやり方で興味関心の幅を広げていく”
という考え方はどの例にも共通しています。
その子なりの感覚や価値観、趣向があることを認め、何が苦手なのか分析してあげられるといいのかなあと思います(簡単に言いましたが簡単ではないです😅)。
もし、「うちの子こんなこだわりがあって困ってるのよ!」ということがあったらコメントしてください!
一緒に考えましょう!
困りにつながるこだわりはなるべく低減して、楽しく生きていけるようにしていきたいですね♪
それでは、また!
○○はNG?!子どもに人気の習い事4選!
うちの子にもそろそろ何か習わせようかなぁ…
学びが多い習い事ってなんだろう?
習い事って悩みますよね…
何を育みたいか、
お子さんの未来の姿を想像することから始めましょう!
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こんにちは!
理学療法士、保育士のゴンです!
今回は人気の習い事にどんな要素があるのか分析していきたいと思います!
ぜひ、お子さまに合ったものを探してみてください♪
水泳
小学生2〜3割が習っているとの調査もある水泳。
昔から人気の習い事ですね。
水への抵抗感をなくしたいといった理由や、水泳の授業を見越して苦手感を持たないようにと考える親御さんも多いようです。
以下のようなメリットがあると考えられます。
・心肺機能向上:水泳は背泳ぎ以外呼吸が制限される運動のため、心肺機能の向上に役立つとされています。
・体温調節機能向上:体温よりも低い温度の水の中で行うことが多いため、体温が下がらないよう調節する機能が働く必要があるためです。
・筋力向上:水泳は手先や足先よりも肩や股関節、さらには体幹の筋力を使う動きが多いです。全身の姿勢をある程度保ちながら水の中を進むため、体幹の筋力を養うのに効果的でしょう。
音楽教室
様々な楽器がありますが、1番の人気はピアノでしょう。
リズム感や音感などの音楽性が養われることはもちろん、ピアノであれば合唱などの際に伴奏をしてクラスの注目や信頼を集められるかもしれません。
他にも様々なメリットがあります。
・記憶力向上:楽譜を覚えるからといった側面もあるかもしれませんが、短期記憶であるワーキングメモリが増えたり、獲得する語彙が増えたりすると言われています。学力として考えても、偏差値の高い大学の学生は一般平均に比べてピアノを習っている率が高いといったデータも発表されています。
・忍耐力:1曲弾ききるのに何時間も練習するため、忍耐力も育まれると言われています。片手ずつ練習したり、同じ箇所を何度も弾いたり…そんな中で根気強さが養われるんですね。
・集中力:特に発表会などの緊張する場面で、「失敗できない」とプレッシャーがかかった中で頑張ることはいい経験になると思います。“本番”への準備の仕方を学べることは、今後の受験や面接などにも活きてくるでしょう。
・マルチタスク能力向上:目と手の協調運動であることに加え、ペダルを使うと右手・左手・右足・左足が別々に動くというなかなか珍しい運動になります。集中力を上手く全体に配分しながら動くいい練習になるでしょう。
英語教室
小学1年生から英語の授業が始まるようになったこともあり、英語を習わせたいと思う親御さんは増えていると思われます。
幼児期に学習を始めるメリットとしては、いわゆる「英語耳」や「英語脳」が育つといったことが挙げられています。
生後6ヵ月から英語耳は育つと言われたり、臨界期と言われる一定年齢を超えると言語の習得が難しくなるといったこともあるようです。
その他のメリットとしては、
・早くから始めた方が学習時間を確保できる:ドイツ語やフランス語など、英語に似た言葉を話す人よりも日本人の方が学習に要する時間は長くなると言われています。早くから始めた方が単純に学習時間を増やせるといった考えです。
・言語表現の幅が広がる:日本語は間接的な表現などを使うことが多いですが、英語は直接的に結論から話すことが多いです。たとえ日本語で話すにしても、婉曲的にも直接的にも話せた方が相手に合わせた対応がしやすいかもしれませんね。それに加え、英語などの外国語を話す人、ひいては海外にルーツを持つ人に接する時のハードルが下がることも期待できます。
注意点として、セミリンガル(ダブルリミテッド)にならないようにしたいものです。セミリンガルというのは、日本語も英語も中途半端に習得してしまうことです。
言語というのは論理的思考の基盤になるので、まずは第一言語の獲得をしっかりと目指した上で、同時に英語も取り入れていけると良いでしょう。
プログラミング教室
プログラミングも小学校から教わることになり話題となりました。
教室や教材が増えてきましたが、具体的に何歳から始めるべきかといったことはあまり言われず、論理的思考の基盤である言葉が養われてきた頃から学習可能と思われます。
メリットとしては以下のようなものが挙げられます。
・プログラミング的思考が養われる:プログラミング的思考とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。」とされています。(小学校プログラミング教育の手引(第三版)より引用)つまり、設定したゴールに向けてどのような過程を経ればいいか、どんな手段を取ったらいいかを考える練習になるということです。
・教科の学習を先取りできる:「情報」として大学入学共通テストにも組み込まれることが決まっているため、国語や算数などと同様、塾で先取り勉強をするのに近い利点があります。
・デジタル機器利用への抵抗感軽減:最近では、スマホの普及による大学生のパソコン離れなども言われています(パソコンの普及率は微減傾向、スマホで卒論を作る大学生も?!)。スマホやタブレットに抵抗感を抱く若者はほとんどいませんが、パソコンになると意外と抵抗感のある若者もいます。プログラミング学習を通して、パソコンを含むデジタルツールへの抵抗感軽減も期待されています。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、昔からの定番に加えて習い事界のニューフェイスも紹介してみました。
習うことのメリットを聞くと「今からでも習ってみようかな」と思う大人の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ゴン個人として、どの習い事にも言えるメリットして「会話のタネが増える」「職業選択時に役立つ」があると思っています。
ゴン自身も水泳や野球、ピアノに英会話などを習っていたことがあります(いずれも大したレベルではありませんが😞)。
なので、水泳の小ネタが話せたり、野球について語ったりすることができます。
社会人になると雑談ベースで信頼関係を深めていくといったシーンも出てくると思いますが、そんな時には役に立つ経験となっています。
少しだけピアノも習っていたので保育士試験の時や実際の保育現場での伴奏などに活きましたし、英語も話すことはできませんがそこまで抵抗感はありません。
習ったこと“そのものができる”だけでなく、“習ったことのある経験”自体が価値のあるものなのかもしれませんね。
特に対人の仕事に就く場合には話題は多いに越したことはありません(「ゴンって、患者さんと話す時どんな話題にもついていっててすごいよね。楽しそう。」と言われたことがあるのは密かな自慢です笑)。
若干脱線した気もしますが、お子さまの興味関心を尊重して、通いやすい・続けやすい習い事を選んでみてくださいね♪
それでは、また!
ダウン症の子におすすめの運動5選!【お座りのためにできること】
なんか、発達がゆっくりな気がする…
いつになったら座ったりするのかなぁ…
こんな不安をお持ちの方、多くいるのではないでしょうか?
こんにちは!
理学療法士、保育士のゴンです!
今回は、だいたい首は座ったけど、座ったり寝返りしたりする前のお子さんにオススメの運動を5つご紹介します。
いわゆる“腰が座る”状態を目指すためにご家庭でも安全にできて、促しても損のない運動をお伝えします。
仰向けで手を合わせて遊ぶ
これは促さなくてもやる子も多いと思いますが、寝返りにもつながる運動です。
体幹を安定させようとし、胸やお腹に力が入るのでいい練習になります。
腕を上げるとその分重心が高くなるため、寝返りなどの運動がしやすくなります。
促し方としては、モビールやメリーなど上からぶらさがっているおもちゃがオススメです。
お子さんが触りやすい位置に来るように調節してあげ
てください。
お子さんが持って引っ張れる高さだとメリーが倒れてしまう、あんまり遠いと嫌になってないてしまう、などの可能性もあるので高さ設定はシビアかもしれません笑
ギリギリ触れない位置である程度頑張ったら触れるようにしてあげる、みたいにするといいかもしれないですね♪
横向き寝
仰向けで手を上げたり、寝返りに近い動きで左右に動くことができる段階になったら横向き寝にもチャレンジしてみましょう。
コロンと仰向けに戻りやすければ背中に枕を置いてあげましょう。
横向きに寝た状態で、お子さんが見やすい・触りやすい位置におもちゃを置いて遊んでもらいましょう。
下側の腕で体を支える、体幹をひねるなど、仰向けでは経験できない体の使い方が練習できます。
うつ伏せにならないように注意し、見守れる環境で行ってください。
on elbow
オンエルボー、うつ伏せで肘をつく姿勢のことです。
腕でも体重を支えることで、肩周りの支持性を高めるのに役立ちます。
片方の肘で体重を支え、もう一方の手でおもちゃを触るなどすれば体幹にも効く運動になります。
この姿勢はムリに促す必要はないので、自分からとれるようになったらやってみましょう。
腕の力がないのにこの姿勢を取らせると、呼吸もしにくくなるので注意が必要です。
air plain
エアープレイン、飛行機のことです。
うつ伏せで顔を上げて手を横に広げ、脚もえび反りするように伸ばした姿勢のことです。
これに関しては促す必要はないし、促したからといってするものでもないと思います。
できることは、顔を上げた時に正面に来るようおもちゃを置くことくらいです。
重力に逆らって体を反る、かなり筋力を使う運動なのでもしかしたら
「え?こんなことして大丈夫?やめさせた方がいいかな?」
と思うかもしれませんが、自然な運動なのでやめさせる必要はありません。
意識すべきことがあるとすれば“自然に任せる”べきかと思います。
一瞬座る
首も座って少しすると、大人が座らせてあげれば一瞬座っている姿勢を保てるようになるでしょう。
本人が嫌がらず、首がグラングランすることがなければたまにはやって良いでしょう。
首が座る時期と座り始める時期は隣接しているため、あまり無理に座らせる必要はありません。
自分でも座ろうとする動きが見られるようになれば、腰の横や後ろに枕などを置いて安定させ、座る練習をさせてもいいでしょう。
ただ、ここで意識したいのは『起き上がりの機会を損失させない』ことです。
起き上がりとは、寝た姿勢から座る姿勢に移行することです。
毎回大人が座らせてしまうと、座った姿勢は保てても自分で起き上がれない、という状況になりかねません。
仰向け→横向き寝→(うつ伏せ→)座るといった流れを経験することもとても重要なので、自分の力で座る姿勢まで持っていくのを見守る機会も設けておきましょう。
起き上がりをちょっと手伝ってあげる、の方がいい練習になりますね。
まとめ
いかがでしたか?
理学療法士などが発達の指標として見る、
・定頸(首が座る)
・座位獲得(座れる)
・立位獲得(立てる)
・歩行獲得(歩ける)
の2番目にくる座位、お座りについてできることを考えてみました。
総じて言えるのは、
過度に手伝うことなく、いろんな姿勢を取りたくなるようにおもちゃなどで促す
ことが重要だと思います。
お子さんにも保護者の方にも無理のない範囲で、いろんな姿勢を取れる環境づくりができるといいですね♪
背ばい(仰向けで移動する)が多いお子さん、筋緊張の高いお子さん、姿勢に左右差があるお子さんなどは上記の練習をするよりもリラクゼーションや座位保持装置の導入を検討した方がいい場合もあります。
心配な場合には専門家にご相談いただけたらと思います。
それでは今回はこの辺で、また!
トイレトレーニングのコツ!
トイトレっていつから始めたらいいの?
どうやって教えたらいいか分かんない…
トイトレの“いろは”教えます!
こんにちは!
理学療法士、保育士のゴンです!
今回は、「これができたら本当に助かる!」トイレトレーニングについてです!
1回あたりに要する時間は食事などより短いものの、1日に何度も行うオムツ替え。
慣れないうちはオムツを変える際に服を汚してしまったり、嫌がられてなかなか進まなかったり、育児でも大変な日常生活動作ではないでしょうか。
そんなオムツ卒業に向けて行うトイレトレーニング(トイトレ)の時期やコツなどについて解説していきます!
いつから始めるの?
いつから始めたら良いかはお子さんの個人差や、ご家庭の環境などによって左右されると思います。
<子どもの発達>
お子さんの発達面で言うと、
・1人でトイレに歩いていき、安定して座ることができる。→運動機能
・「○○するの?」などの簡単な問いかけに応じることができる。→認知機能
はできた方がいいでしょう。
1人歩きは大体1歳以降、問いかけに応じられるのは1歳半以降であることが多いので、2歳近くになってきたら始めても良さそうですね。
データとしては2歳〜2歳半に始めることが多いようです。
また、イヤイヤ期に入ったばかりの時期にトイトレを開始するのには難しさがあるかもしれません。
<ご家庭の環境>
トイトレには労力もかかるため、ご家族の方の精神的・時間的余裕があることも大切です。
『子どもの気持ちを尊重してトイレに行かせたいけど忙しくて無理!』
『下の子が生まれたばかりでそこまでする余裕がない』
などの場合は少し待った方がいいかもしれません。
お子さんの発達は何歩か進んだり戻ったりを繰り返すので、それを許容できるだけのゆとりがある時期に始められるといいですね♪
<オススメの季節>
季節で言うとオススメなのは春〜夏ごろになります。
理由は“薄着の方が大人も子どもも操作しやすい”からです。
なるべく失敗しにくい環境で始められるといいですね♪
あと、洗濯物が乾きやすいというのも大事なポイントです。
どうやって教えるの?
大まかに次のステップに分けてお話します。
①トイレを知る
②トイレに行って座ってみる
③「トイレ行きたい」を引き出す
④トレパンを履いてみる
⑤お家以外でも挑戦!
①トイレを知る
まず最初のステップは「トイレを知る」です。
おむつをしている子はパパやママがしているところを覗くぐらいしか、トイレに関わったことはないのではないでしょうか(一緒に入ることもありますかね?)。
トイレで用を足す前に、トイレの存在を知り、トイレに慣れることが必要です。
未知であるトイレは狭いし、水が流れる大きな音がするし、意外と怖がるお子さんも多いのです。
何をするわけでもなくパパママと一緒に入ってみたり、絵本や動画などでトイレについて知っていくのもいいと思います。
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②トイレに行って座ってみる
トイレの存在を知り、抵抗感がなくなってきたら便座に座ってみましょう。
おまるや補助便座などもいいと思います。
ここでもしできるなら実際に排泄してもらってもいいですが、無理にさせようとする必要はありません。
嫌なら座らなくてもいいし、ズボンを履いたまま座ってみるだけでもいいでしょう。
まずはトイレに慣れることに重点をおきましょう。
なので、なるべく明るく清潔なトイレにしておけるといいですね。
段々と慣れてきたら行く頻度を増やし、食後や起きた後、寝る前など時間を決めてトイレに行ってみましょう。
実際に排泄にもチャレンジし、少しでもできたら大いに褒めます!
「わ!出たね!スッキリしてよかったね」などポジティブな声かけを心がけ、失敗しても怒らないようにします。
トイレに行けただけ、ズボンを脱いで座れただけでも「がんばったね!」と褒めてあげましょう。
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③「トイレ行きたい」を引き出す
ある程度規則的にトイレに行く習慣がついてきたら、お子さんから「トイレ!」と言ってもらえる段階を目指しましょう。
「ご飯食べ終わったら何するんだっけな〜?」ととぼけたふりをして「トイレ行かなきゃ!」と言ってもらうのもいいかもしれません。
お子さん自身に「トイレに行きたい」と思ってもらうことが、トイレ自立には欠かせません。
“食後にトイレ行けたらシールがもらえる”などのご褒美を使いながら習慣化させていってもいいですね♪
④トレパンを履いてみる
トイレが習慣化し、成功率が上がってきたらお家の中ではトレーニングパンツにチャレンジしてみましょう。
いきなり1日通してトレパンは大変なので、日中や午後だけなど、時間を区切って練習してみましょう。
トレーニングパンツとは普通のパンツより層が多い(厚い)パンツで、防水シートが入っているものもあります。
これを履くことで、「あ、今パンツ濡れたな」「濡れちゃって気持ち悪いな」という感覚になることができます。
不快感を覚えたことで「ちゃんとトイレに行ってしなきゃ」という気持ちになれたら大成功です。
お子さんが自発的にトイレに行けたら大いに褒めてあげましょう。
また、この時期が一番パンツやズボンを濡らすことになるかもしれません(トレパンは乾きにくいです…)。
お子さんが自信をなくすことがないよう、「濡れちゃったけど気づけたんだ。すごいね!」とポジティブな声かけをしてあげましょうね♪
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⑤お家以外でも挑戦!
トレパンにも慣れ、お家ではほぼ成功できる段階になったらお外でも挑戦です。
いざという時のため、濡れてもいいように準備をしてから行きましょう。
おねしょ
夜寝ている間、意識的におしっこを我慢することは難しいので、おねしょをしなくなるには身体的な発達が必要です。
具体的には、・膀胱が大きくなり、朝まで尿を溜められるようになる。・抗利尿ホルモンであるバソプレシンがしっかりと分泌されること。この二つが必要となってきます。
日中はトイレでできているけどおねしょをしてしまう場合には、夜間オムツを使用しましょう。
朝オムツが濡れていないことが続けば、パンツに移行していくと良いでしょう。
しばらくは防水シーツを使用すると便利です。
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まとめ
いかがでしたか?
トイレができるようになると一気にお兄さん・お姉さんになったような気がしますよね。
一旦トイレでできるようになっても「このテレビ観てたい!」「まだあそんでたい!」などと遊びに集中しすぎてしまった場面などでつい出てしまうこともあるでしょう。
そんな時も叱ったりせず、「次から、トイレ行きたいときはテレビは録っておこうか」「トイレ行ってきたらお菓子食べよう」なんて優しく促してあげられるといいですね。
トイレに行けたらシールやスタンプがたまる、なんてのも効果的です。
他のお子さんと比較することなく、一進一退でいいんだと思いながらトイトレを進められるといいかなと思います。
それでは今回はこの辺で!
ダウン症の子の就学事情
ダウン症の子が行く学校ってどこがいいんだろ…?
そもそも学校って何種類くらいあったっけ?
このような疑問解決します!!
こんにちは!
理学療法士、保育士のゴンです!
今回はダウン症のお子さんの就学先について見ていきたいと思います。
どんな学校に行く子が多いのか、その学校の特徴について考えていきます!
就学先の割合
早速、ダウン症のお子さんの就学状況を見ていきましょう。
幼児期
2011年のある研究では、96%のお子さんが保育園や幼稚園に通っており、70%以上は療育にも通っています。
保育所が45.7%、幼稚園が41.9%、複数通っている子が8.1%いたとのことです。
小学校
どの団体でデータを取るかによって差があるので、参考までに2つのデータをご紹介します。
○2011年の論文データ
通所訓練施設とクリニックに通っている子にアンケートをとったデータです。
<入学時>
まず、就学猶予(学校に通わないことを認められること)をした子が3.8%います。
あとは、
通常学級:44.6%
特別支援学級:41.8%
特別支援学校:13.6%
となっています。
<6年次>
最終学年になると
通常学級:32.0%
特別支援学級:51.1%
特別支援学校:16.3%
になります。
入学時は通常学級と特別支援学校がそれぞれ40%以上を占め、特別支援学校は7人に1人程度となっています。
6年生になると通常学級に通う子が減り、その分特別支援学級や特別支援学校が増えていますね。
中学校
ここから先は2011年のデータになります。
中学生になると、
・通常学校:11.2%
・特別支援学級:53.8%
・特別支援学校:34.3%
となっています。
小学6年次と比べると、通常学級が20%ほど減り、その分の20%程特別支援学校が増えるということになっています。
高校
高校になると、
・通常学級:3.0%
・特別支援学校:91.0%
・定時制:2.2%
となります。
9割以上が特別支援学校に通い、中には定時制に通う方もいるようです。
学齢期全体の傾向
小学校入学時には44.6%のお子さんが通常学級に通っているというデータがあるところから、高校になると3.0%になるということで、通常級は学年が上がることに減っていくことがわかります。
逆に、特別支援学校の割合は学年が上がるごとに増えていきます。
特別支援学校→特別支援学級、特別支援学級→通常学級に変更する子もいますが少数派であり、大体は通常学級→特別支援学級、特別支援学級→特別支援学校に変更していくお子さんが多いようです。
中学校入学時が一番変更が多くなっており、通常学級→特別支援学級に変更するお子さんが多いです。
一方、高校に入ってから通い先が変更になるお子さんはほとんどいないようです。
各就学先の特徴
以前、こちらの↓記事でも紹介しましたが、今回はわかりやすく表にしたいと思います。
ざざっと特徴をまとめるとこのようになります。
自立活動とは?(過去記事より)
“自立活動”を略してよく自活と言い、特別支援教室や特別支援学校では必須の活動となっています。
内容として以下の6つがあります
・健康の保持
・心理的な安定
・人間関係の形成
・環境の把握
・身体の動き
・コミュニケーション
文字の読み書きやお金の計算、コミュニケーションボードを使った会話の練習など、個別性の高い活動が行われます。
友達と一緒に遊ぶ中でコミュニケーションの練習をするなど、さまざまな活動を行うことがあります。
選び方
まず、どのクラス、学校に行くか最終的に決めるのはお子さんと保護者です。
この検査が○点だったからここにしか行けない、といったことはありません。
就学相談
そんな悩ましい状況の中、通い先を決める上でしておいた方がいいことがあります。
それは就学相談です。
先ほど紹介した記事にも書きましたが、就学相談の過程の中で情報を集めたり行動観察をしたりすることが、どこが合っているか見極める上で大切です。
特別支援学級の種類や通級(今回触れていません)、支援員など、地域によって制度やルールに細かい違いがある場合もあるので、就学相談でしっかりと情報を集めておくのが重要となります。
あとは、学校見学や進学先に通っている先輩の話を聞くのも参考になるでしょう。
通いやすさ
通常学級や特別支援学級にはありませんが、特別支援学校には送迎がある場合があります。
保護者が通学に付き添う必要があるか、登校班などの有無、経路の安全性・近さなど、通いやすさも視野に入れる必要があります。
小学1年生や低学年の時は親が付き添って登校することも多いようですので、仕事や家事の調整も必要になるかもしれません。
身辺自立
靴の脱ぎ履きや着替え、トイレ、荷物の整理などが自分でできるかも大きなポイントです。
もちろん、通っていくうちに友達が手伝ってくれるなども考えられますが、基本的には自分でできないと通常学級での生活には困りが出てきます。
また、大前提として、45分の授業中イスに座っていられる必要があります。
クッションを工夫したくらいでは運動機能的に座っていられない、落ち着きがなく座っていることに耐えられないという場合は通常学級は難しさがあるかもしれません。
個別のサポートが必要な場合には特別支援学級や特別支援学校を視野に入れてもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
データによってばらつきはあるものの、なんとなくのイメージがついていたら嬉しいです。
まあ、データはあくまでデータなので、お子さんに無理がない範囲で選んであげられたらいいと思います。
ここでいう“無理”とは例えば、着替えもトイレも1人ではできないのに通常学級に行き、体育の時間やトイレ休憩のたびに失敗体験をして自己肯定感が下がり、だんだん学校に行きたくなくなる…のようなことです。
楽しく通い続けられるか、といった視点で学校選びをしてみるのもいいかもしれませんね。
それでは、また!