子育て!PT・STのブログ

発達に悩みがあるお子さん、その親御さんに向けたブログです。医療、保育の専門職としての視点から書いています!

【保育園・幼稚園】どっちがオススメ?

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保育園って0歳でも入れるんだよね?

 

幼稚園に行って勉強した方が賢くなれるのかな?

 

・・・なんて疑問をお持ちの皆様、こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!

 

 

もうすぐ春!ということで、今回は保育園と幼稚園の違いについてです!

 

結論から言えば、どちらがオススメということはないのですが、それぞれの特徴を押さえて通い先を決められるといいですよね!

 

それでは早速比べていきましょう!!

 

 

 

 

保育園・幼稚園の違い

 

概要

<保育園>

仕事や病気などの事情により、保護者が十分な保育ができない子どもを預かるのが保育園です。

児童福祉法に基づく、厚生労働省管轄の施設です。

 

認可保育園では、世帯収入に応じて保育料が変わるという特徴があります。

0〜2歳では月額0〜7万円程度となっており、3歳以降は無償化の対象のため0円です。

 

 

<幼稚園>

子どもに教育をする目的の施設が幼稚園です。

学校教育法に規定される、文部科学省管轄の施設となります。

 

毎月の利用料は無償化の対象ですが、月額2万5700円が上限となります。

 

なお、私立幼稚園は公立の2.4倍の費用がかかるとされています。

 

 

<その他>

保育園、幼稚園とも、その他の経費がかかることが多いので、個別にご確認くださいね。

 

保育園に通うお子さんの割合は、0歳では12%、1歳では32%、2歳では38%となっています。

 

幼稚園に通える3歳になると保育園45%/幼稚園42%と上がっていき、5歳では保育園44%/幼稚園54%と割合は逆転します。

 

小学校入学の直前にはほとんどのお子さんがどちらかの園に通っているということになりますね。

 

 

 

 

対象年齢

<保育園>

0歳〜小学校入学

 

<幼稚園>

3歳〜小学校入学

 

<ちなみに話>

保育園は生後57日から預けられることになっています。

 

ですが、生後2、3カ月のお子さんが入園するケースは少ないと思います。

 

ゴンが関わった最年少は生後5カ月のお子さんで、首が完全には座っていませんでした(*_*)

 

お住まいの市区町村や園によって対象年齢(生後何カ月から入れるか)は異なりますので、確認していただけたらと思います!

 

 

 

 

保育時間

<保育園>

保育標準時間=最長12時間(延長保育も利用した場合) 保育短時間=最長8時間

 

<幼稚園>

標準4時間

 

<ちなみに話>

ゴンが働いていた認可保育園は7:15に開園し、18:15〜19:15が延長保育なので19:15にはみんな帰りました。

 

一番長い子で7:15〜18:00、11時間近く園にいる子がいましたね。

 

 

 

開所日

<保育園>

月〜土曜日(年末年始、祝日、日曜は閉所)

 

<幼稚園>

月〜金曜日(園によっては土曜日保育あり、年末年始、祝日、日曜は閉所、夏休み:7/20〜8/31頃、冬休み:12/20〜1/6頃、春休み:3/21〜4/6頃)

 

<ちなみに話>

認可保育園は土曜保育がありますが、幼稚園は園によって違うようです。

保育園、幼稚園ともに、条件を満たせば土曜保育に申し込める場合があります。

 

また、1番の違いは長期休みです。

幼稚園では、小学校より数日多いくらいの夏・冬・春休みが設定されています。

夏休み中には“夏季保育”があり、数回登園する日があることが多いみたいですね。

 

 

 

 

保育内容

<保育園>

厚生労働省から出されている「保育所保育指針」が“保育”の基本的な考え方とされています。

 

よく『5領域』と言われる「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」に加え、『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』として以下の10の姿が示されています。

 

『10の姿』

健康な心と身体

自立心

協同性

道徳心・規律意識の芽生え

社会生活との関わり

思考力の芽生え

自然との関わり・生命尊重

数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚

言葉による伝え合い

豊かな感性と表現

 

ものすごく簡潔に言うと、『養護(生命の維持、情緒の安定)』をベースに心身の健全な発達を促す、というふうに読み取れます。

 

また、上記の10の姿は幼稚園などとも共通化され、保育園は幼稚園と同水準の教育の場であることが示されました。

 

 

<幼稚園>

文部科学省が出している『幼稚園教育要領』が幼稚園教育の基本的な考え方を示しています。

 

保育所保育指針の『5領域』と『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(10の姿)』は共通の内容となっています。

 

教育の改善・充実の好循環を生み出す『カリキュラム・マネジメント』の実現を目指すため、以下の6つのポイントが示されています。

 

1「何ができるようになるか」(育成を目指す資質・能力)

2「何を学ぶか」(教科等を学ぶ意義と、教科等間・学校段階間のつながりを踏まえた教育課程の編成)

3「どのように学ぶか」(各教科等の指導計画の作成と実施、学習・指導の改善・充実)

4「子供一人一人の発達をどのように支援するか」(子供の発達を踏まえた指導)

5「何が身に付いたか」(学習評価の充実)

6「実施するために何が必要か」(学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策)

 

 

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その他

<給食>

保育園では義務とされている給食ですが、幼稚園ではあるところとないところがあります。

 

給食がないということは、お弁当を持っていくということになりますね。

 

<送迎>

保育園は一部の私立などを除き基本的に送迎などはありません。

 

一方、幼稚園では送迎バスがあることも。

雨の日なんかは特に助かりますね。

 

また、都内では多いかもしれませんが、車通園が禁止されていることもあります。

事前によく確認して、無理なく通園できる園を選びましょう。

 

 

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

0歳から入れる保育園は保育時間も長く助かりますが、保護者が仕事をしていないと入園できない(しにくい)ケースもありますね。

 

幼稚園でもプレ保育で3歳のうちからちょこちょこ通う…なんてことも。

 

細かい話をすると延々続いてしまいそうですね(笑)

 

なお、今回は認可外保育園(認証保育園など含む)や認定こども園などについては触れていません。

 

認可外保育園は施設によって特徴が様々なのでとても追いきれないし(24時間保育があるところも…)、認定こども園も4タイプあるので、ニーズがあれば別のブログで紹介しようと思います!

 

 

今回挙げた費用や保育時間など、お住まいの市区町村や園によって違いがありますので、よくよくご確認くださいませ!

 

お子さんにとって最良の選択ができるように祈っています☺️

 

 

それでは、また!

 

就学準備って何するの?

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!!

 

来年度、小学校に入学する子はそろそろ就学先を決定する時期に入りますね。

1年間、色んなことを考えたり悩まれたりした方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は就学についてのスケジュールや、就学先の特徴などについて考えていきたいと思います!

 

 

1.就学に向けたスケジュール

就学への準備は入学1年前の4月、年長さんになった時から始まることが多いようです。

おおよそのスケジュールは以下の通りです。

 

4月〜:  就学相談

7月〜:  学校見学

10月〜:就学前検診

11月〜: 保護者説明会

12月〜:就学通知書送付

2月〜:  就学前説明会

4月:      入学

 

お住まいの地域によって時期が違ったり、説明会などの名称が違ったりなどはあると思いますが概ね上記のようなスケジュールになっているようです。

 

また、学童に通う予定であれば11〜12月ごろに申し込むことが多いようです。

 

保育園や幼稚園に通っているお子さんの場合は3月は忙しくなるかもしれません。

通っている園の卒園式などの準備に加え、小学校入学に向けて物品を買い揃える必要もあります。大変ですね💧

 

 

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2.就学相談

就学相談ってなに?という方もいるので、簡単に説明したいと思います。

就学相談とは、子どもの力を伸ばすためにどんな環境や学習が必要なのかなどについて、保護者と就学相談員が相談をすることです。

 

保護者からの申請によって始まるもので、知的障害学級(固定級)や特別支援学校に就学するためには必須の面談となります(渋谷区の場合)。

 

小学校就学だけでなく、中学校就学の相談も受け付けている場合があります。

 

 
就学相談の流れ(渋谷区の場合)

私たちが住んでいる渋谷区の流れを示してみたいと思います。

 

①就学相談の申し込み(5〜8月)

区の教育委員会に電話で申し込みます。

 

 

②就学相談員との面談

区役所で面談をし、生活の状況や必要な支援、就学先の希望等を伝える。

 

 

③関係機関から資料の集約、行動観察

教育委員会が子どもが通っている保育園、幼稚園、療育機関などから資料を集めます。

就学相談員が子どもの通い先に行って行動観察をすることもあります。

必要があればここで発達検査も行われます。

 

 

④就学相談、就学支援委員会の開催

区立小中学校長、教諭、都立特別支援学校教諭、医師、公認心理士等により構成される就学支援委員会が子どもの教育的ニーズに適した学びの場について検討します。

 

その際、医師の面接(保護者、子ども同室)や行動観察(校長、教諭、公認心理士等による)の結果、関係機関からの資料などが参考にされます。

 

 

⑤検討結果の連絡、相談

教育委員会は④の結果を踏まえ、就学先についての意見を親に伝えます。

 

その意見は子どもや保護者の意向、専門家の意見などを総合的に勘案して出されるものとされています。

 

 

⑥就学先の決定

特別支援学校や特別支援学級などの体験を行い、保護者が就学先を選択します。

 

子どもや保護者の選択を最大限に尊重し、教育のニーズや必要な支援について合意形成がされた上で、1月末までに教育委員会が就学先を決定します。

 

区立小・中学校の場合は区の教育委員会が窓口になります。

特別支援学級(固定級)

・通常級と特別支援教室(通級)

・難聴・言語障害学級(通級)

・通常級

 

特別支援学校の場合は都の教育委員会が窓口になります。

・都立特別支援学校(視覚、聴覚、知的、肢体不自由等)

区の教育委員会から都の特別支援教育推進室に就学支援ファイルが提出され、都の教育委員会と保護者が就学相談を行う流れになります。

 

 

⑦就学通知書の送付(12月〜)

学務課学事係から通知されます。

 

特別支援学校の場合は都の教育委員会から通知が来ます。

 

 

⑧就学支援ファイルの引き継ぎ(2〜3月)

就学相談の過程で作成された就学支援ファイルは、教育委員会から入学する学校に送付されます。

 

入学後、学校での個別指導計画の作成等に活用されていきます。

 

 

⑨入学(4月)

入学後も必要に応じて相談支援等が継続される場合があります。

 

 

 

 

3.各就学先の特徴

それではここからは各就学先の特徴について考えていきたいと思います。

 

普通級

通常級、一般級などとも呼ばれる、最も多くのお子さんが通うクラスです。

 

人数は30〜40名であることが多く、授業はカリキュラムに沿って進められていきます。

 

1クラスの人数が多いので、“自分のことは自分でできる”といった生活スキルも一定程度求められます。

 

 

 

特別支援級

支援級、○○教室など様々な呼び方をされる場合があります。

定員は8名までとされており、普通級よりもお子さん一人ひとりのニーズに合わせた教育が展開されています。

 

それぞれの子どもによって各教科の目標や内容を変更・調整したり、個別の学習支援や生活支援を受けたりすることができます。

 

また、支援級と一口に言っても大きく7種類に分類されます。

・情緒障害(自閉)

・知的障害

・肢体不自由

弱視

・難聴

言語障害

・病弱者及び身体虚弱

の7つです。

 

ここでよく問題になるのが、

“住んでいる自治体に希望する種類の支援級がない”

ということです。

 

「うちの子自閉傾向はあるけどIQは普通だから情緒の学級がいいかな」と思っても、お住まいの地域には知的障害のクラスしかないためにそこに通うといったことも起こり得ます。

 

 

 

通級

基本的には普通級に在籍し、科目によって通級指導教室で授業を受けることを言います。 本人の特性に合った個別指導を受けるため、週に何時間か通うことになります。 通っている学校に通級指導教室があればそこに通いますが、ない場合には近隣の学校に通うこともあります。

 

 

 

 

特別支援学校

特別支援学校については他の学校との違いも多いため、項目を分けて説明していきたいと思います。

 

<一般的な特徴>

2007年までは聾学校、盲学校、養護学校と分けられていたものが制度上は全て特別支援学校となりました。

 

ですが、“東京都立○○聾学校”といった名称は大きく変わりはありません。

盲、聾、知的障害、肢体不自由、病弱の5種類の障害種別が対象とされていますが、複数種類に重複しているお子さんも多いのが現状です。

 

クラスの平均人数は3人と、他の学校よりも少なくなっています。
 
また、特別支援学校の先生は普通の教員免許+特別支援学校教諭免許を持っています。
 
一定の基準が満たされていれば、痰の吸引や経管栄養(胃ろう、腸ろうなど)、自己導尿の補助などのケアを教員が行うことができます。
 
 
一人ひとりのお子さんごとに個別の“指導計画”と“教育支援計画”の立案がされ、それに沿って教育が展開されます。

 

 

<自立活動>

特別支援学校に欠かせないのが“自活”です。

 

“自立活動”を略してよく自活と言い、特別支援教室や特別支援学校では必須の活動となっています。

 

内容として以下の6つがあります

・健康の保持

心理的な安定

・人間関係の形成

・環境の把握

・身体の動き

・コミュニケーション

 

文字の読み書きやお金の計算、コミュニケーションボードを使った会話の練習など、個別性の高い活動が行われます。

 

 

<就学基準>

特別支援学校に入るのには基準があり、専門家の意見聴取もマストとなっています。

 

視覚、聴覚、知的、肢体、病弱いずれの分類においても一定の基準はありますが個別の検討が重要です。

 

 

学校教育法によって定められた障害の程度に該当するお子さんが就学することができます。

 

ですが、その就学基準に該当するお子さんでも、就学先は特別支援学校のみということではありません。

 

他の就学先についても検討することができます。

 

 

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4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

就学相談に行かずに普通級に通う場合であってもそれなりに大変な就学ですが、就学先に迷われている方はさらに時間と労力がかかりますね。

 

この記事も他のものと比べてヘビーなものになってしまいました💧

 

ですが、なんとなくのイメージはついたのではないでしょうか(だと嬉しいです笑)。

 

 

質問、コメント大歓迎です!ぜひお願いします!

 

それでは、また!!

 

 

ダウン症の子の食事について!

こんにちは!

 

言語聴覚士のちぃです♪

 


今回はダウン症のお子さんの食べる機能についてお話していきます🍴

 

以前、ダウン症のお子さんの特徴のとして筋力の弱さや低緊張を挙げていたかと思います。

 

これは歩行といった動作に影響を与えるだけでなく、お食事にも関係してきます。

 

なぜなら、食べる為にも筋肉を使っているからです💪

 

ダウン症のお子さんの食べる機能の特徴としてよく挙げられるのは、その筋力の弱さからくる問題点が多いです。

 

特によくみられるのは、

👄口を開けたまま(舌が出たまま)食べている👅

です。

 

口を開けたまま食べるとどんなことが問題になるのか?

以下に説明します。

 

 

<口を閉じずに食べることによる問題点>

 

①上手に飲み込めない


舌が出たままだとしっかりと圧を作って飲み込むことができません。

 

みなさん、唾液を飲み込んでみてください。

 

飲み込む時、舌の位置はどこにありましたか?

 

多分、ほとんどの方は舌が口腔内の上顎についていたと思います。

 

ここに舌を押し付けることでしっかりと圧を作り、飲み込んでいるのです。

 

もし舌が出たままだと、充分な圧はつくれません。


ちなみにですが、赤ちゃんの飲み込み方と大人の飲み込み方が違うのはご存知でしょうか?

 

この舌を出したまま飲み込むやり方は、赤ちゃんが哺乳瓶🍼を飲むのと似た飲み込み方なんです。

 

 

②上手に食べ物を処理できない

 

舌を出し入れするような処理の仕方はいわゆる粒のないペースト食(離乳初期~前期食)を食べる時に行う処理の仕方です。

 

次の食形態(中期食)を食べるためには、この舌を前後させる動きから舌を上下させ押しつぶす動きが必要になってきます。

 

その為に必要なのが「口を閉じること」なんです。口を閉じることで舌は挙がりやすくなります。

 

この動きが獲得されると次は舌を左右に動かし歯に食べ物を送る動き、咀嚼へと繋がっていきます。


発達を待ちきれずにお口の機能と合わない上の形態の食事を食べさせてしまうと起こるのが

 

 

③丸呑み

 

ダウン症のお子さんはこの初期食~中期食の口の動きの期間が長い子が多いです。

 

発達を待ちきれずにお口の機能と合わない上の形態の食事を食べさせてしまうと起こるのが丸呑みです。

 

丸呑みは窒息の恐れがあります⚠️

 

若いうちはパワーでなんとか飲み込めますが、歳をとってくると筋力の低下により飲み込む力は弱まり、窒息のリスクが高くなります⚠️⚠️

 

大きくなって矯正するのはなかなか難しいです!

 

小さい頃から丸呑みの癖を付けないことはとてもとても大切です!!!

 

また、丸呑みは肥満の要因の一つでもあります!

低緊張で太りやすい体質のダウン症のお子さんにとって、リスクは少しでも減らしておきたいですよね!

 

 

 

では、口を閉じて食べるようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

 

色々ありますがよく行っている練習法をいくつかご紹介致します。

 

 

<練習方法>

 

①口唇閉鎖介助

 

お子さんが食べてる時や飲み込む時に口を閉じるよう、大人が指でしっかり閉じてあげます。

 

この介助方法は初期食レベルのお子さんから使えます。

 

気をつけなければいけないのは、食べている(処理してる)時に閉鎖介助を行うと動きが止まってしまうお子さんもいらっしゃいます。

 

そういう時には飲み込む時だけ閉鎖介助をしてあげて下さい。

 

また、触られると嫌がる「過敏」をお持ちのお子さんもいらっしゃいます。

 

そのような場合にはまず過敏を取り除く「脱感作」が必要です。

 

体の外側から中心部に向かってしっかりと感覚を入れるようにギュッと触っていきます。

 

ギュッとしっかり触って、嫌がっても離さないで、落ち着いたら手を離す、を繰り返して下さい。

 

外側から内側がよく分からないという方は、足→手→肩→頬→下唇→上唇の順で触ってみてください。

サワサワと触るだけでは嫌な感覚が残ってしまいますので気をつけてくださいね!

 


②介助の時上唇が降りてくるまで待つ

 

スプーンを口の中に入れたら、お子さんが自発的に閉じるまで引き抜くのを待つ介助方法です。


取り込む時に閉じると、自然とその後口を閉じたまま処理をすることができたりします。

 

口をパクッと閉じる経験を積んでいくのも大切です。

 


③かじり取りをする

 

バナナや煮たスティック状の野菜(歯茎で押しつぶせる程度)でかじりとりをしてもらいます。

これが結構効くんです笑

 

歯だけではなくしっかりと上唇を降ろしてあむっとかじり取れるのが理想です✨

 

もし上唇が降りてこないのであれば、過敏がある可能性がありますので、先程の「脱感作」をしてみて下さい!

 

 

<まとめ>

 

今回は上記👆3つをご紹介しました。

 

まだまだありますが、大事なことは「発達機能にあった食事」です。


これを無視することで望ましくない食べ方になり、後々また別の問題を引き起こす要因になってしまう可能性があります…

 

そしてもう1つ大切なこと、身体がしっかりと安定することです。

 

首から上を支える為の土台(身体)がしっかりしていなければ、口や舌を上手に動かすことは難しいです。

 

歩行訓練や座位訓練なども食べる機能にとっては必要不可欠なんです。

 

お食事について心配なことがあれば些細なことでも構わないので、一度専門機関に相談するのもひとつです!

 


それでは今回はこの辺で…🧸

ダウン症の子にはどんなリハビリをするの?-PT編-

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!

 

今回はダウン症のお子さんに対してどのようなリハビリをするか書いていこうと思います。

 

なお、ゴンは理学療法士なので理学療法(PT)について話していきます。

 

 

 

問題点

 

以前のこの↓のブログでも書いたように、理学療法士(PT)のセラピーは評価から始まります。

 

kosodateptst.hatenablog.com

 

評価の中で問題点を挙げ、その問題点にアプローチをしていきます。

 

なので、身体面の問題点について初めに述べておきます。

 

 

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①全身的な低緊張

 

全身的に関わってくるのが筋肉の低緊張です。

 

分かりやすく言うと”筋肉が柔らかい”ということになります。

 

何が困るのか?

 

一言でいうと、姿勢が維持しにくくなります。

 

問題点として分析すると、

→ハイハイやお座り、立つといった姿勢を保つのが難しい

→運動の経験を積み重ねにくく、運動発達がゆっくりになる

となります。

 

 

②関節弛緩性

 

簡単に言うと”関節がゆるい”となり、靭帯などの影響によるものです。

 

低緊張と合わせて以下のような問題点があります。

 

扁平足や反張膝などが生じやすいです。

 

先ほど同様、問題点として分析します。

→扁平足(約60%)、反張膝(はんちょうしつ、はんちょうひざ)、環軸椎亜脱臼などを生じやすい

→扁平足と反張膝は歩行(特に坂道や階段)への不利に、環軸椎亜脱臼は運動制限(でんぐり返しはしない)などにつながります。

 

 

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治療

 

では、各問題点に対するセラピーを考えていきます。

 

 

<全身的な低緊張>

 

全身的な低緊張に対して行うセラピーはその子の発達段階によって様々です。

 

基本的には、今の発達段階の次に獲得しうる姿勢や運動を練習していきます。

 

具体的には、ずり這いが出来る子にはハイハイやお座りの練習をしますし、座れるけど歩けない子には立ったり歩いたりする練習をします。

 

ハイハイや歩行の時のポイントは介助量です。

 

介助とは手助けのことで、どのくらい体を支えるかと言うことです。

 

介助量が多すぎればお子さんのトレーニングになりにくいし、少なすぎればその動作自体が難しくなりお子さんも嫌になってしまいます。

 

この辺はセラピストの経験がものを言うところでもあります。

 

 

中には「うちの子つかまり立ちしてるけど、リハビリで座る練習やハイハイしてるよ。」という方もいるかもしれません。

 

なぜそうなるかというと、理学療法士などの専門家の目で見ると「なんとかつかまり立ちしてるけど、まだまだ座る練習が必要な段階だな。」ということや、「立つのは好きなんだけど、体幹や足を使う練習のためにハイハイしてもらおう。」ということがあるからです。

 

実際にリハビリなどを受けていて今のセラピーに疑問がある方はぜひセラピストに聞いてみてくださいね!

 

 

 

ゴンが臨床で行っていたセラピーをいくつか紹介します。

 

・ハイハイ

つい何行か前にも書きましたが、ハイハイはよくやりました。

 

なぜか?

ハイハイは体幹を多く使える運動だからです。

 

立つ、歩くができるお子さんでも体幹がうまく使えていないためにフラフラしていたり、椅子に座ると背中が丸くなってしまったりします。

 

安定した座位や立位、歩行の獲得を目指し、体幹強化を図ることは多いと思います。

 

 

体幹を鍛える運動としてプランクがあります。

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プランク

ハイハイの姿勢に近いですよね。

 

この状態で手足を動かすのがハイハイなので、体幹が鍛えられると言うわけです。

 

平地で負荷が低い場合にはハイハイで階段を登ってもらったり、クッションなどで作った凸凹のコースの上をハイハイしてもらったりしました。

 

ご自宅でも気軽にできる運動かもしれませんね!

 

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・バルーンエクササイズ

この名前はなんでもいいです(笑)。

 

簡単に言うと、バランスボールに座ってもらってバウンドしたり傾けたりすることです。

 

ボヨンボヨンとバウンドしながら抗重力筋(背筋など)に刺激を与えて働きやすくしたり、実際にセラピストが腹筋を触って刺激したりしながら筋緊張が高まりやすい状態にするのが狙いです。

 

また、前後左右に体が傾くようにして反射を促したりします。

その反射は「立ち直り反応」、「傾斜反応」、「保護伸展反応」などです。

 

これを行うと、その後椅子に座る練習をした時に違いを感じることがあります。

 

親御さんも「今かっこよく座れてますね」とおっしゃるなど、シャンとした姿勢を取れることもあります。

 

 

<関節弛緩性>

関節が緩いと言う意味の関節弛緩性。

 

靭帯などの問題であることが多いですが、靭帯自体を短くしたり硬くしたりするセラピーはほぼないと思います。

冷やすと多少縮むかもしれませんが一時的なものです。

 

なので、装具や筋力で補うのがメインになります。 

 

・扁平足

ダウン症の子の多くに見られる扁平足。

(扁平足については過去記事を参考にされてください!)

 

kosodateptst.hatenablog.com

 

足の裏を使ってトレーニング!ってこともあるかもしれませんが、動きとして難しいしお子さんにとって楽しい活動ではないことが多いので筆者はほぼ行ったことがありません。

 

逆に、扁平足のお子さんのほとんどに行ったのがインソールの作成です。

 

インソールを靴の中に入れて歩くことで歩く時の姿勢が改善し、安定して長く歩けるようになることが多いです。

 

また、姿勢が正されることで、特に足の筋肉の正しい使い方が学べると思います。

 

インソールと合わせてハイカットシューズを履くことを勧めたり、専用の靴を作ることもありました。

 

扁平足が重度だったり、筋力が著しく低い場合などには下肢装具として作ることもあります。

 

装具ってこんなのです↓  

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装具

お名前.com

 

・反張膝

 

立った時、膝が通常曲がる方向とは逆に曲がっていることを反張膝(はんちょうしつ)といいます。

 

扁平足とは違い、筋力でカバーできるようにトレーニングすることが多いです。

 

お子さんが立つ時に膝を後ろからおさえると膝が少し曲がります。

 

いわゆる中腰のような姿勢になるので、太ももの前側の筋肉[大腿四頭筋]を使うようになります。

 

このような経験を積むことで筋肉で体重を支える感覚を養い、普段の生活に汎化していくことを狙うことがあります。

 

 

・環軸椎亜脱臼

環軸椎とは背骨のことで、頭蓋骨に続く頸椎(首の骨)の1番上と2番目のことです。

 

これが亜脱臼、外れやすいということなので、負荷をかけないことが大切です。

 

なので、トレーニングというより動作指導を行うことがほとんどです。

 

特にでんぐり返しのような首に体重がかかる運動はしない方が良いとされています。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

ゴンが行ってきたセラピーのなかで多いものを挙げてみました。

 

他にもやることはありますが、今回あげたものは主軸になってくると思います。

 

わからないところやもっと詳しく知りたいことなどあれば、気軽にコメントしてくださいね!

 

ではまた!

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子育てに活きる!応用行動分析って…?

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!

 

 

今回は「応用行動分析」について考えてみたいと思います。

 

一見難しそうな字面ですが、子育てや保育に役立つ視点なのでぜひ取り入れて欲しいと思います!

 

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医師として“アレルギー症状を根本的に予防できるようにしたい”そんな思いからレイコップが生まれました。

 

応用行動分析とは…?

応用行動分析学は英語ではApplied Behavior Analysis(ABA)となります。

 

人間の行動を個人と環境の相互作用の視点で分析し、色々な問題の解決に応用していく理論と実践の体系です。


応用行動分析の考え方は、教育や福祉、看護、リハビリテーションなど、色々なところで取り入れられています。

 

発達障がい児への療育にも応用されており、成果を上げていると言われています。

 

アメリカの研究では、自閉症児にABAの療育を行ったところ半数近くの子のIQが上がったという結果も出ているようです。

 

 

 

応用行動分析で何を目指す…?

 

療育として応用行動分析を行う場合には、いわゆる問題行動を減らして適切な方法が取れるようになった結果、本人が暮らしやすくなることを目指すといって良いでしょう。

 

問題行動とは、自分の学習等への参加が妨げられてしまうこと、自分や他者に危害を加える、行動を制限してしまうなどがあります。

 

例えば、

・特定の遊びばかりやりすぎて他の活動に参加できない

・気に入らないことがあると自傷したりお友達を叩いたりしてしまう

・家族が物音を立てると癇癪を起こすので、家族の行動が制限される

などが考えられます。

 

例に挙げたような事象が減る、なくなると、本人の生活の自由度が上がり、周囲の困りも解消されていくでしょう。

 

 

 

問題行動の原因って…? 

 

問題行動の背景には4種類の原因があると考えられています。

 

○要求の実現

例えば、「おもちゃ売り場で騒いだらおもちゃを買ってもらえた」という経験をしたことにより「おもちゃ屋さんで騒げば買ってもらえるぞ」という考え方をしてしまっている場合です。

 

要求実現のために問題行動を起こしてしまっているパターンです。

 

 

○逃避と回避

嫌なことに遭遇した時、その刺激から逃れるためにするのが逃避です。

 

例えば、お友達に触られたから叩くなどです。

 

 

嫌なことが起きそうだから、その状況から逃れることを回避と言います。

 

例えば、学校に行くと勉強をしなきゃいけないから行かないなどです。

 

 

○注目引き

親や先生などから注目を集めるために行うことを言います。

 

例えば、大きな声を出して先生に見てもらうなどです。

 

 

○感覚刺激

刺激が少なく落ち着かなかったりする時に自己刺激を入れるのがこれに当たります。

 

例えば、教室でみんなが静かにしている時に机を叩くなどです。

 

 

 

どうやってやるの?

 

<基本的な考え方>

 

応用行動分析には”ABC”が重要です。

 

A:Antecedent = 行動の前の状況

B:Behavior = 行動

C:Consequence = 行動の結果

となります。

 

おもちゃ売り場での話で言うと、

A:おもちゃ売り場(に行った)

B:バタバタと騒いだ

C:オモチャを買ってもらえた

というようになります。

 

この中のAとCを変えることによってBが変わっていくことを期待する、というのが基本方針です。

 

 

<消去>

 

例えば、

オモチャ売り場で騒いだけどオモチャを買ってもらえなかった(Cを変更)

とすると

オモチャ売り場で騒ぐことが減るかもしれません。

 

このように問題行動を無視されたりしてご褒美がもらえないと、その行動は減っていきます。

 

これを「消去」と言います。

 

<強化>

 

そして、

オモチャ売り場で静かに買い物できたとします。

 

その時に「偉かったね!」「かっこよかったよ」などと褒めることを「強化」と言います。

 

また、褒め言葉やご褒美など、子どもにとって望ましい結果(C)のことを「強化子」と呼びます。

 

 

 

 

<実践例>

 

○子どもの情報

男子。保育園の年中。同じクラスの中では少し喋るのが苦手。話し始めるのは遅めだった。オモチャなど欲しいものがあると、口で言う前にとってしまいよくトラブルになる。

 

 

○改善したいところ

言葉で言うよりも先に行動してしまうこと。要求や許可を取れるようになってほしい。

 

 

○対応例

親子でブロック遊び中。

ママが積み上げていたブロックを子どもが黙って取ろうとした時に

ママ:「これママのだよ。どうしたの?」

子:「んー!」

ママ:「これ欲しかったの?」

子:「うん」

ママ:「なんて言うの?」

子:「…」

ママ:「これちょ…?」

子:「 これちょうだい!」

ママ:「うん!いいよ!かっこよくお願いできてえらいね!」ブロックを手渡す。

 

このような関わりを継続することで段々と言葉で要求・許可が取れるようになり、園でのトラブルも少なくなっていきました。

 

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○分析

いつものように許可を取らずに人のオモチャを取ろうとした場面ですが、オモチャを取る前にママが話しかけて静止しました。

 

いつも通り黙って取れてしまうと望ましい活動にならないので、まずその行動を起こさせないのが基本です。

 

 

不適切な行動(オモチャをとる)を止めることができたら、次に会話の中で何をしたかったか確認し、どうしたら良いか考える時間を作りました。

 

オモチャが欲しかったことを確認した後、なんと要求したら良いか子どもに問いかけます。

 

どう要求したら良いか問われても子どもは「…」と黙ってしまったので、「これちょ…?」とヒントを出しました(「これちょ…?」は「これちょうだい」を途中で止めたもの)。

 

 

子どもが「これちょうだい!」と言葉で要求できたらすぐにオモチャを渡し、同時に大きく褒めます。子どもは褒められて嬉しかったので、この一連の行動が”強化”されました。

 

 

このママが上手だったのは

・ヒントが的確でタイミングが良かったこと

・大きく褒められて子どもが喜んだこと

です。

 

この”ヒント出し”と”強化子”の種類や強さ、タイミングが重要です。

 

子どもにとって分かりにくいヒントでは会話が進まないし教えすぎても子どもが考えない、言葉で褒められることが多く慣れてしまってあまり強化子になっていないなどとなってしまうともったいないです。

 

子どもとのやりとりの中でちょうど良い塩梅を探っていけるといいですね。

 

○ABC

これまでは

A:ブロック遊び

B:黙ってブロックを取る

C:使いたいブロックで遊べる

 

 だったのが、

 

A:ブロック遊び

B:言葉で要求してブロックをもらう

C:使いたいブロックで遊べる 褒められる

 

に変化しました。

 

Bの行動の部分が変わるように大人が働きかけ、望ましい行動ができたら褒める(ご褒美)ことによりその望ましい行動が増えていく(強化される)、と言うのを狙っています。

 

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

 

子育てや保育の中で自然とやっているという人もいれば、「この視点はなかったなぁ…」という方もいるのではないでしょうか(ゴンもあまりこの視点では見れていませんでした(´・_・`))。

 

ただ単に厳しくする甘くすると言うのではなく、良い行動を強化して不適切な行動を消去するという視点を持つと子どもは変わってきます。

 

できる範囲でやってみると子どもも大人も負担感が減ってきます!

 

心に余裕がある時は応用行動分析的な視点を持って子どもに接してみてくださいね♪

 

 

それでは、また!

 

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