子育て!PT・STのブログ

発達に悩みがあるお子さん、その親御さんに向けたブログです。医療、保育の専門職としての視点から書いています!

扁平足ってダメなの?

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!

 

 

 

今日は扁平足についてです。

 

なぜ、扁平足についてお話するか…

 

それは

 

発達障がいや、グレーゾーンと言われる子どもには、扁平足が多いからです!

 

ASD(自閉症スペクトラム症)では30%のお子さんに見られるという研究もあります。

 

ちなみに、自分が関わったダウン症のお子さんはほぼ全員扁平足でした。

 

 

さて、この扁平足。

正確には外反扁平足といいます。

(内反扁平足も稀にあります)

 

ではこの外反扁平足、なにが問題なのでしょうか?

 

扁平足、外反足に分けて説明します。

 

 

扁平足

 

まず、通常の足について説明します。

 

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足には3つのアーチがあります。

縦に2本(内・外)、横に1本。

 

これらのアーチにはなんの意味があるか?

 

衝撃吸収(トラス機構)と、

推進力向上(ウィンドラス機構)です。

 

・足が床に着いた時、アーチがたわむことによって衝撃が吸収されます。

 

・つま先が床から離れる時、伸びたアーチが縮むことで推進力(前に進む力)が生まれます。

 

この2つの機構が働くことで、足腰を痛めにくく、疲れにくくなります。

 

 

扁平足になると上記の二つの機構が働きにくくなるので、足腰への負担が増え、疲れやすくなると言えます。 

 

外反足

外反足とは、足首が内側に折れている状態を言います。

 

下の絵のような感じです。

 

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右足を後ろから見た図

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“く”の字に曲がっていますね。

 

通常だと、この青い線は真っ直ぐになっています。

 

 

外反足だと何が困るか?

 

足首が曲がってしまうので、体重が足の裏内側にかかります。

体重が足の裏の内側にかかると…

①左右の足を大きく開いて歩く(歩隔が大きくなる)

②片足立ちが苦手

になります。

 

具体的には、

・ペンギンのようにテチテチと歩く(体を左右に振って歩く)。

・平地歩行より片足で立つ時間が長くなる階段が苦手。

といったことが起きます。

 

 

 

まとめ

 

 

扁平と外反によって起きることをひとことで言うと

“非効率的な歩き方になる”  

と表せます。

 

非効率だと…

・ペースゆっくり、連続して長距離は歩けない。

・階段は手すりがないと難しい、時間がかかる。

となり、過ごし方によっては問題になる人、ならない人がいます。

 

移動方法や、日常的な目的地への距離によって困り感は大きく変わります。

 

 

なお、外反扁平足のまま成長すると、足の筋肉の使い方がアンバランスになると思います。

 

外反により、足首が“くの字”に曲がることにより、ふくらはぎや太もも、おしりの使い方が変わります。

 

その使い方が定着すると、歩き方の修正が難しくなっていきます。

 

 

そこで!

歩き方の修正に役立つものがあります!

 

それは、インソールです。

 

アーチをサポートするように、凸凹したものです。

 

義肢装具士という専門職の方に作ってもらうと、歩き方がかっこよくなる子が多いです。

 

疲れにくく、長い距離を歩けるようになり、階段も上手になったりします。

 

ただ、子どもの足はすぐ大きくなるので、こまめなチェックは欠かせません。

 

気づいたらサイズが合わなくなっていて、足に傷ができてしまうなんてこともあります。

 

医師や義肢装具士、リハビリの先生などに定期的に見てもらうといいですね!

 

 

以上、簡単に扁平足についてまとめました。

疑問点などあれば、ぜひコメント下さい!

 

では、また!