子育て!PT・STのブログ

発達に悩みがあるお子さん、その親御さんに向けたブログです。医療、保育の専門職としての視点から書いています!

就学準備って何するの?

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!!

 

来年度、小学校に入学する子はそろそろ就学先を決定する時期に入りますね。

1年間、色んなことを考えたり悩まれたりした方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は就学についてのスケジュールや、就学先の特徴などについて考えていきたいと思います!

 

 

1.就学に向けたスケジュール

就学への準備は入学1年前の4月、年長さんになった時から始まることが多いようです。

おおよそのスケジュールは以下の通りです。

 

4月〜:  就学相談

7月〜:  学校見学

10月〜:就学前検診

11月〜: 保護者説明会

12月〜:就学通知書送付

2月〜:  就学前説明会

4月:      入学

 

お住まいの地域によって時期が違ったり、説明会などの名称が違ったりなどはあると思いますが概ね上記のようなスケジュールになっているようです。

 

また、学童に通う予定であれば11〜12月ごろに申し込むことが多いようです。

 

保育園や幼稚園に通っているお子さんの場合は3月は忙しくなるかもしれません。

通っている園の卒園式などの準備に加え、小学校入学に向けて物品を買い揃える必要もあります。大変ですね💧

 

 

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2.就学相談

就学相談ってなに?という方もいるので、簡単に説明したいと思います。

就学相談とは、子どもの力を伸ばすためにどんな環境や学習が必要なのかなどについて、保護者と就学相談員が相談をすることです。

 

保護者からの申請によって始まるもので、知的障害学級(固定級)や特別支援学校に就学するためには必須の面談となります(渋谷区の場合)。

 

小学校就学だけでなく、中学校就学の相談も受け付けている場合があります。

 

 
就学相談の流れ(渋谷区の場合)

私たちが住んでいる渋谷区の流れを示してみたいと思います。

 

①就学相談の申し込み(5〜8月)

区の教育委員会に電話で申し込みます。

 

 

②就学相談員との面談

区役所で面談をし、生活の状況や必要な支援、就学先の希望等を伝える。

 

 

③関係機関から資料の集約、行動観察

教育委員会が子どもが通っている保育園、幼稚園、療育機関などから資料を集めます。

就学相談員が子どもの通い先に行って行動観察をすることもあります。

必要があればここで発達検査も行われます。

 

 

④就学相談、就学支援委員会の開催

区立小中学校長、教諭、都立特別支援学校教諭、医師、公認心理士等により構成される就学支援委員会が子どもの教育的ニーズに適した学びの場について検討します。

 

その際、医師の面接(保護者、子ども同室)や行動観察(校長、教諭、公認心理士等による)の結果、関係機関からの資料などが参考にされます。

 

 

⑤検討結果の連絡、相談

教育委員会は④の結果を踏まえ、就学先についての意見を親に伝えます。

 

その意見は子どもや保護者の意向、専門家の意見などを総合的に勘案して出されるものとされています。

 

 

⑥就学先の決定

特別支援学校や特別支援学級などの体験を行い、保護者が就学先を選択します。

 

子どもや保護者の選択を最大限に尊重し、教育のニーズや必要な支援について合意形成がされた上で、1月末までに教育委員会が就学先を決定します。

 

区立小・中学校の場合は区の教育委員会が窓口になります。

特別支援学級(固定級)

・通常級と特別支援教室(通級)

・難聴・言語障害学級(通級)

・通常級

 

特別支援学校の場合は都の教育委員会が窓口になります。

・都立特別支援学校(視覚、聴覚、知的、肢体不自由等)

区の教育委員会から都の特別支援教育推進室に就学支援ファイルが提出され、都の教育委員会と保護者が就学相談を行う流れになります。

 

 

⑦就学通知書の送付(12月〜)

学務課学事係から通知されます。

 

特別支援学校の場合は都の教育委員会から通知が来ます。

 

 

⑧就学支援ファイルの引き継ぎ(2〜3月)

就学相談の過程で作成された就学支援ファイルは、教育委員会から入学する学校に送付されます。

 

入学後、学校での個別指導計画の作成等に活用されていきます。

 

 

⑨入学(4月)

入学後も必要に応じて相談支援等が継続される場合があります。

 

 

 

 

3.各就学先の特徴

それではここからは各就学先の特徴について考えていきたいと思います。

 

普通級

通常級、一般級などとも呼ばれる、最も多くのお子さんが通うクラスです。

 

人数は30〜40名であることが多く、授業はカリキュラムに沿って進められていきます。

 

1クラスの人数が多いので、“自分のことは自分でできる”といった生活スキルも一定程度求められます。

 

 

 

特別支援級

支援級、○○教室など様々な呼び方をされる場合があります。

定員は8名までとされており、普通級よりもお子さん一人ひとりのニーズに合わせた教育が展開されています。

 

それぞれの子どもによって各教科の目標や内容を変更・調整したり、個別の学習支援や生活支援を受けたりすることができます。

 

また、支援級と一口に言っても大きく7種類に分類されます。

・情緒障害(自閉)

・知的障害

・肢体不自由

弱視

・難聴

言語障害

・病弱者及び身体虚弱

の7つです。

 

ここでよく問題になるのが、

“住んでいる自治体に希望する種類の支援級がない”

ということです。

 

「うちの子自閉傾向はあるけどIQは普通だから情緒の学級がいいかな」と思っても、お住まいの地域には知的障害のクラスしかないためにそこに通うといったことも起こり得ます。

 

 

 

通級

基本的には普通級に在籍し、科目によって通級指導教室で授業を受けることを言います。 本人の特性に合った個別指導を受けるため、週に何時間か通うことになります。 通っている学校に通級指導教室があればそこに通いますが、ない場合には近隣の学校に通うこともあります。

 

 

 

 

特別支援学校

特別支援学校については他の学校との違いも多いため、項目を分けて説明していきたいと思います。

 

<一般的な特徴>

2007年までは聾学校、盲学校、養護学校と分けられていたものが制度上は全て特別支援学校となりました。

 

ですが、“東京都立○○聾学校”といった名称は大きく変わりはありません。

盲、聾、知的障害、肢体不自由、病弱の5種類の障害種別が対象とされていますが、複数種類に重複しているお子さんも多いのが現状です。

 

クラスの平均人数は3人と、他の学校よりも少なくなっています。
 
また、特別支援学校の先生は普通の教員免許+特別支援学校教諭免許を持っています。
 
一定の基準が満たされていれば、痰の吸引や経管栄養(胃ろう、腸ろうなど)、自己導尿の補助などのケアを教員が行うことができます。
 
 
一人ひとりのお子さんごとに個別の“指導計画”と“教育支援計画”の立案がされ、それに沿って教育が展開されます。

 

 

<自立活動>

特別支援学校に欠かせないのが“自活”です。

 

“自立活動”を略してよく自活と言い、特別支援教室や特別支援学校では必須の活動となっています。

 

内容として以下の6つがあります

・健康の保持

心理的な安定

・人間関係の形成

・環境の把握

・身体の動き

・コミュニケーション

 

文字の読み書きやお金の計算、コミュニケーションボードを使った会話の練習など、個別性の高い活動が行われます。

 

 

<就学基準>

特別支援学校に入るのには基準があり、専門家の意見聴取もマストとなっています。

 

視覚、聴覚、知的、肢体、病弱いずれの分類においても一定の基準はありますが個別の検討が重要です。

 

 

学校教育法によって定められた障害の程度に該当するお子さんが就学することができます。

 

ですが、その就学基準に該当するお子さんでも、就学先は特別支援学校のみということではありません。

 

他の就学先についても検討することができます。

 

 

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4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

就学相談に行かずに普通級に通う場合であってもそれなりに大変な就学ですが、就学先に迷われている方はさらに時間と労力がかかりますね。

 

この記事も他のものと比べてヘビーなものになってしまいました💧

 

ですが、なんとなくのイメージはついたのではないでしょうか(だと嬉しいです笑)。

 

 

質問、コメント大歓迎です!ぜひお願いします!

 

それでは、また!!