子育て!PT・STのブログ

発達に悩みがあるお子さん、その親御さんに向けたブログです。医療、保育の専門職としての視点から書いています!

ダウン症の子の特徴とは?!

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!!

 

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今回は、ダウン症の方に多い特徴をあげていこうと思います。

 

ダウン症の子は体のいろんなところに特徴があります。

 

今後どんな困りが出るか早めに予期し、対策を立てるのに役立てて欲しいと思います。

 

 

以下に列挙し、少し補足も記載しておきます。

 

・知的障害

 こちらの記事でも書きましたが、成人の方で大体4から7歳の知的発達年齢となっています。

kosodateptst.hatenablog.com

話し始めるのもゆっくりで、有意語が出るのも2歳以降であることが多いようです。

 

 

・先天性心疾患

心室中隔欠損などを有している子が多いです。生まれてすぐ手術をする子もいれば、手術せずに治ってしまう子までいます。

手術が必要と言われているお子さんは早めに受けたほうが良いかもしれませんね。

胸骨を切開する場合、骨の形が変わることがあり、中には矯正の為に装具をつける子もいます。

 

 

・低身長、肥満

こちらも当てはまる方が多い特徴です。

小さい頃は目立ちにくいですが、成長とともに周囲の子との差が出てきます。

丸呑みしやすいなどの理由から、白米を好きな子が多いと言われています。

白米が大好きでたくさん食べるというのも、太りやすい原因の一つかもしれません。

 

 

・筋力の弱さ

筋力の低さは運動発達をゆっくりにします。

寝返り、お座り、立ち上がり、歩行など、さまざまな運動発達がゆっくりになります。

また、筋肉自体が柔らかい(低緊張)ことも関与しています。

 

 

・頸椎の不安定性

専門的には環軸椎亜脱臼と言います。

10−30%の子に見られると言われています。

なので、でんぐり返りなど首に負担がかかる運動はしないことが勧められています。 

 

 

・舌が長い

舌(ベロ)が長いお子さんが多く、食事の場面などで影響があります。

 

 

・眼科的問題

先天性の白内障眼振、斜視、屈折異常などがみられることがあります。

 

 

 

・耳の問題

40から80%のお子さんに、片方もしくは両方の難聴があると言われています。

成長とともに回復することもあるようです。 

 

滲出性中耳炎にかかりやすいことも言われています。

 

 

不妊

男性の場合はモザイク型を除いて不妊となります。

女性の場合妊娠可能なことも多いですが、多くは自然流産となるそうです。

 

また、母親または父親がダウン症候群患者であると、50%の確率でダウン症児が産まれるようです。

 

 

・その他

うつ病のリスクや、アルツハイマー病になる確率も高くなっています。

 

 

・可愛い!

 

全てのお子さんの共通点、可愛い!

 

ダウン症のお子さんは、その笑顔や人懐っこさからしばしば天使とも言われますね。

 

周りの人を癒す、不思議な力を持っています。

 

 

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

 

お子さんによっては何度も手術をする場合もあります。

 

ゴンも、心臓や鎖肛の手術を何度も頑張っている子を見てきました。

 

手術後お会いして変わらぬ笑顔が見れた時は、頑張ってきたお子さんの姿に感動すら覚えます。

 

 

上記の特徴は数個しか当てはまらないという子から、ほとんど当てはまるという子もいると思います。

 

障がいの程度にはかなりの開きがあります。

 

一つ一つの問題に対して丁寧に関わっていけるといいですね!

 

 

それでは、また!

 

自宅で簡単PCR検査【Tケアクリニック】

言葉の発達!いつ頃しゃべる?

こんにちは、言語聴覚士のちぃです!


今回は「ことばの正常発達」についてお話していきます。

 

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言葉には「表出言語」と「理解言語」があります。

 

「理解言語」とは言われたことを理解する言葉です。


「表出言語」とは相手に伝える為の言葉です。

 

言葉の発達にはまず、「理解言語」がある程度蓄えられてから「表出言語」に繋がります。

 

その蓄えられた「理解言語」の数がある一定数を超えるとおしゃべりを始めるのですが、それが大体1歳前後と言われています。

 

 

では、1歳まで子供はおしゃべりしてないんでしょうか?

 

そんなことはありません!!

 

赤ちゃんの鳴き声や「あーあー」「ばぶばぶ」という発声も立派なおしゃべりなんです。

 

 

ではここで年齢別に言葉の発達をみていきましょう!

 

一般的に年齢に対応した言葉の発達は以下の通りといわれています。

 

 

生後0ヶ月~2ヶ月頃:「あー」「うー」といったいわゆる母音様の言葉


4ヶ月頃:「まー」「ばー」といった子音と母音を組み合わせた言葉


6ヶ月頃:「ままま」や「あうあう」等音を組み合わせた言葉


7ヶ月頃:指さしが見られるようになる


1歳頃:「マンマ」や「ぶーぶ」等、単語を話始める


2歳頃:「ぶーぶ いた」「ママ だっこ」等、2単語を繋げて話し始める

「なに?」の疑問詞を使い始める


3歳頃:「赤い 車 いた!」等、3単語を繋げて話し始める


4歳頃:その場のことについて説明ができるようになる


5歳頃:仮定や過去の話をできるようになる
発音が概ね明瞭になる

 

 

ザックリですがこんな感じです。

 


会話自体成立するのは3歳頃からで、大人と同じように会話出来るようになるのはだいたい5歳以降かなぁと言う感じです。

 

これは概ねなので、参照程度にしてください

 

「1歳なのにまだ言葉が出てこない!!」と焦って躍起になってピリピリしてしまうのが1番の問題です!

 

子どもはセンシティブ、すぐに感じ取ります!!

 

その子それぞれのペースがあるので、あくまで指標としてご参照ください😊

 


このように、子どもはいわゆる「おしゃべり」を始める前から私たちに語りかけてくれているんです。

 

ママをみて「あー」と言ったら「ママだよ」とか「ここにいるよ」等声をかけてあげたり、オムツを替えてる時に「ばー」といったら「うんち出たね〜」「スッキリしたね〜」等状況にあった言葉をかけてあげたりして「理解言語」を増やしてあげてください。


この際の注意点としてはあくまで子どもと関わっている中でという事、声音は明るく優しく、ゆっくり話しかける事です。

 

たくさん関わっていく中で、子ども達は物には名前があるんだ、伝えるためには「言葉」が必要なんだということに気づいていくはずです。

 

 

また、ある時期から指さし行動が増えてくると思います。

 

このような行動がみられたら、子供が何を指さしているのか大人が見極めて、その物の名前を教えてあげてください。


例えば、車を指さしていたら「ブーブだね」等です。


そうすると子ども達は
『そうか、あれは「ブーブ」って言うんだ』
と学び「理解言語」を増やしていくのです。

 

指さしの時期を超え、単語が出てきた時には、子供が言った言葉を広げてあげてください。


子供が「ブーブ」と言ったら「ブーブだね」と返すだけでなく「赤いブーブだね」とか「ブーブ走ってるね」とかその言葉に関連する「理解言語」を増やしていきます。


そうすることで、次の2単語を繋げて話すことに繋がっていきます。

 

たくさん話しかけてあげて「理解言語」を増やしてあげてください!

 

でも話しかけるって言っても上手くできるかな……

なんて意気込まなくても大丈夫です!

 

日常の中で、できる範囲で構いません。

 

一方的に言葉を浴びせるのではなく、子ども達が興味を持ってるものを一緒に楽しく遊ぶたけでもきっとたくさん言葉かけができると思います。

 

大切なのは、

「子ども達と一緒に楽しい時間を過ごす」

ということです。

 

経験の中で子ども達は言葉を覚えていくものです。

 

 

今回は言葉の発達について少しお話ししました。

 

何度も言いますが、あくまで「子どもの興味」を大切にしてあげてください。

 

私たち大人だって興味のないものを覚えるの、大変ですよね😊

 

 

そしてこの上記の言葉の発達では「聞こえている」のが大前提になります。

 

気になる方はまず耳鼻科等で聴力検査をしてみてもいいかもしれません!


では、今回はこの辺で!

手の動きは複雑!

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!

 

 

今回は生きていく上で重要な

【手の動き】

についてのお話です。

 

お子さんであれば、

・おもちゃで遊ぶ

・絵(字)をかく

・ご飯を食べる

などに関わってきます。

 

 

ちなみに、

手の動きを専門としているのが

作業療法士

です。

 

ゴンが持っている資格『理学療法士』の兄弟みたいなものです。

 

また、作業療法士さんについてもまとめようと思います!

 

 

では、解説に入ります。

 

今回は、

・手の構造

・手の運動発達

・手にいい遊び

を解説していきます。

 

 

 

手の構造

 

手は小さな身体部位ですが、指が5本あり様々な運動を可能にするため複雑な構造になっています。

 

 

手の骨何本あるか知ってますか?

 

実は…27個もあるんです!

 

指の骨は数えると分かるかもしれませんね。

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手の骨

 

親指は他の指より1本少ないです。

 

 

骨がたくさんあるということは、関節も多くなります。

 

多くの関節があるおかげで、微細な運動が可能になるんですね。

 

 

 

 

指の骨に加えて、手根骨(しゅこんこつ)と言われる手のひらの下の方の骨があります。

 

学生なんかは、

『父さんの月収大小あるが、頭を使って有効に使えよ』

なんて手根骨を覚えたりします。

ちょっと面白いですよね(笑)

 

 

 

筋肉や神経、靭帯などは複雑すぎるので割愛します。

 

ちなみに筋肉は、肘の近くから出ているものもあれば、手のひらだけでおさまっているものもあり、微妙な握り方の差で使う筋肉が変わってくることもあります。

 

手のひらだけでも3本の神経が走っています。

 

骨も筋肉も多いので、靭帯もたくさん必要です。

 

興味のある方は、解剖図など見てみて下さいね。

 

 

 

テノデーシスアクション

 

これだけ説明しておきます!

 

テノデーシスアクションは別名、

『腱固定作用』とも言います。

 

手首の角度と指の運動が関係するというものです。

 

手首を手の甲の方に曲げると指は曲がります。

 

手首を手のひらのほうに曲げると指は伸びます。

 

何かを握る時は手首を手の甲に曲げた方がやりやすくなります。

 

例えば、ドアノブを回す時、コップを持つ時など、手首は手の甲側に曲がっていることが多いです。

 

 

 

手の運動発達

 

0ヵ月:手のひらを触られると自然と握り返す(把握反射)

 

3ヵ月:手のひらにおさまるものを持つ

 

6ヵ月:手のひら全体で握るようになる<鷲掴み>

 

9ヵ月:意図的に手を開き、握ったものを離す。

 

12ヵ月:物をつまむ(親指、人差し指、中指の3本で)

 

18ヵ月:手首を回す(手を捻る)

 

 

 

大体1年で物がつまめるようになり、2歳までにどんどん上達していきます。

 

 

 

 

手にいい遊び

 

・ボール遊び

 

ボールは生後半年過ぎくらいになると遊べるようになってくると思います。

 

空気が入ったものやスポンジ製のものなどたくさんの種類があります。

 

下のもののように穴がたくさん空いていて、子どもでもつかみやすいものもあります。

 

いろんな感触を知れると良いですね。

 

また、ボールを追いかけることでずり這いやハイハイなどの移動も促せます。

 

 

 

・洗濯バサミ

 

1歳を超えたらチャレンジしても良いかもしれません。

 

画用紙にライオンの絵を描き、その周りに黄色い洗濯バサミ[たてがみ]をつける、なんてよくやります。

 

上手くつまむことに加え、良いタイミングで離すことも必要なので難しいです。

 

つまみやすいかたさの洗濯バサミで遊びたいですね。

 

 

 

・コイン入れ

 

おもちゃでも、実際の貯金箱でも行えます。

 

つまむのがかなり難しく練習になります。

 

また、洗濯バサミ同様、離すのも難しい運動です。

 

 

 

・ひも通し

 

ひもにビーズなどを通す遊びです。

 

小さなビーズも、ひももつまむのが難しいので、2、3歳以降が対象になるかと思います。

 

ですが、ひとつの作品を作れるので、特に女の子は楽しんで行える遊びです。

 

 

 

まとめ

 

さらっと手についてまとめてみました。

 

正直、手の構造や運動は複雑なので覚えるのは大変です。

 

ですが、「大体1歳で、物がつまめるようになる」と覚えていたら良いかなと思います。

 

ご要望があれば、より詳細なものも書きたいと思います。

 

それでは、また! 

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理学療法士、保育士のゴンです!

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こちらにもリストを載せますので、

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という方など、ぜひご覧くださいね♪

 

 

 

 

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「歩く」を分析!歩行の徹底解剖

こんにちは!

 

理学療法士、保育士のゴンです!

 

今回は『歩行』、歩くことについて考えてみたいと思います。

 

大体の大人にとっては普通の『歩行』と言う運動が

・どのような要素で成り立っているのか

・その要素を子どもはどのように獲得していくのか

お話ししていきます。

 

また、よく出てくる専門用語の解説もしたいと思います。

 

専門用語を知ることで、理学療法士などの専門職がどのような視点で考えているかがわかりやすくなると思います。

 

ぜひ参考にして下さいね♪

 

 

 

では、説明に入ります!

 

 

 

歩行周期

 

片足に着目し、2歩分動くのを1歩行周期といいます。

 

右足が床につく〜床から離れる〜再び右足が床につく

で1歩行周期となります。

 

歩行周期は大きく2つ分けられます。立脚期と遊脚期です。

 

・立脚期

足が床につき、体重を支えている時のことです。

 

一般的には踵から床につき、つま先で床を蹴って遊脚期に入っていきます。

 

 

・遊脚期

足が床から離れている時のことです。

 

つま先で床を蹴った時から、再び足が床につくまでの期間です。

 

体幹に対して後方にある足が前方に移動してきます。

 

 

大人に比べ、歩くのが未熟なうちは遊脚期が短くなります。

 

テチテチと歩く小さな子を思い浮かべるとそうですよね。

 

逆に、

”遊脚期が長くなる=歩行が安定してきた”

と言うこともできます。

 

片足立ち

 

歩行を片足ずつ見たのが歩行周期ですが、

両足の関係性で見ると両脚支持期と片脚支持期で分けられます。

 

先の”歩行周期”でも示しているんですが、歩行中は片足立ちの時間(=片脚支持期)が長くなります。

 

歩行は短い両脚支持期と長い片脚支持期を繰り返す運動なので、片足立ちの安定性は非常に重要です。

 

両足で立っている時に比べ、片足立ちの時に求められる筋肉があります。

 

それは…お尻です。

 

特に中臀筋が重要です。

 

中臀筋はお尻の外側(横側)にある筋肉で、安定した片足立ちのために必要です。

 

片足立ちが安定することで歩行の安定性が高まったり、歩幅が広がって速く歩けるようになったりします。

 

 

子どもで考えてみると、片足立ちは2−3歳頃に獲得します。

 

2−3歳は歩行が安定してくる時期と重なり、だんだん走れるようにもなってきます。

 

 

中臀筋の他にも、抗重力筋(重力に対抗する筋肉)と言われる大臀筋(お尻)や大腿四頭筋(前もも)、下腿三頭筋(ふくらはぎ)などの筋肉や、足を振り出す腸腰筋(ちょうようきん)も歩くのに大切な筋肉です。

 

手の振り

 

歩く時って自然と手を振りますよね。

 

でも、振らなくても歩けるし「なんのために手を振って歩くの?」と思ったことがある方もいるかもしれません。

 

歩く時になぜ手を振るか?

 

それは、

効率よく歩くため

です。 

 

”効率よく”とは、使うエネルギーが少ない、疲れにくいとも言えます。

 

手を振ることで体の上下動が少なくなり、必要とするエネルギーも少なくて済むということも言われています。

 

他にも、手を大きく振ることで体のひねりも大きくなり、

・歩行が安定する→転びにくくなる

・歩幅が大きくなる→歩くのが速くなる

といった利点もあります。

 

※歩幅:一番開いた時の、前後方向での左右の足の距離。

 

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赤い矢印が歩幅です。

 



 

 

バランス

 

この項では専門用語を多く取り扱います。

 

知っておくと役立つことをまとめたので、ぜひ難しく捉えずお読み頂きたいです。

 

・支持基底面

 

以前このブログでも赤ちゃんから大人になるにつれ移動時の重心位置が高くなるとお伝えしました。

 

寝返りなら重心位置は床から数cm、歩く時の重心位置はおへその下くらいです。

 

重心位置が高くなるのと同時に支持基底面が小さくなっていきます。

 

支持基底面というのは、体と床が接している面が基本になります。

 

下の図では、立っている時の支持基底面を赤色で示しています。

(厳密には足の外側にはみ出ている部分は違います。編集技術が未熟ですみません…)

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支持基底面

 

支持基底面が小さくなるとその分バランスを取るのが難しくなります。

 

なので、小さい子や高齢者は左右の足を開いて立ち、支持基底面を広くとって安定させようとすることがあります。

 

左右の足を広げてテチテチと歩く子どものイメージ、あるのではないでしょうか。

 

・歩隔

 

すぐ上の文章で”足を広げて…”という言い方をしました。

 

その、足を広げた時の左右の足の距離が歩隔(ほかく)です。

 

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青い矢印が歩隔です。

 

歩き始めの子どもや、歩行が不安定な高齢者などは歩隔が広い傾向にあります。

(高齢者はつま先が外側に開いているので、ガニ股に見えることもあります。)

 

歩隔が広いことをワイドベースなんて言ったりもします。

 

歩隔が小さくなっていく≒歩行が安定していく

と捉えることもできます。

 

ちなみに、大人の平均歩隔は5−7cmで、男性の方が広くなっています。

 

 

 

・ストラテジー

 

立っている時にバランスをとる戦略(ストラテジー)のことを言います。

 

ヒップストラテジー(股関節)とアンクルストラテジー(足首)があります。

 

一般的に、若年者はアンクルで、高齢者はヒップが優位なんて言われています。

 

体のどの部位でバランスを取るか、誰しも戦略を持って運動をしているのです。

 

 

足の形

 

足の形が歩き方に影響することもあります(その逆もあります)。

 

扁平足や内反・外反、外反母趾など…たくさんあります。

 

 

変形が強い方は専用の靴を作った方がいい場合もあります。

 

足の変形だけでも長くなってしまうので、今回は書きませんが…

扁平足については過去記事をご参照ください。

 

kosodateptst.hatenablog.com

 

 

 

まとめ

 

以上、いかがだったでしょうか。

 

少しマニアックな内容になってしまったかもしれませんが、PTなどの専門職がどんなところを見て何を考えているか知るきっかけになれば嬉しいです!

 

わかりにくいところがあればご質問くださいね♪

 

 

それでは、また!