ダウン症の子って…話せるの?
こんにちは!
言語聴覚士のちぃです!
以前のダウン症(運動面)に続いて、知的面でのお話をしていきます!
ダウン症の方の知的面の発達はゆっくりです。成人ダウン症の平均精神年齢(知能発達年齢)はほぼ4~7歳と言われています。
ですが、個人差は大きく、発達がとてもゆっくりな方がいる反面、最近では大学や専門学校に進学するくらい優秀な方もいらっしゃいます!
数値だけでは計りえないものがあるんですね!
タイトルでは「話せるの?」と出ているのに、なぜ知能の話がでてくるの?と思われると思います。
実は「話すこと」にとって、知能は基盤になります。大切です。
知的発達がゆっくりであれば、言葉の発達もゆっくりなのです。
車を見て「くるま」と言うには、そもそも車とはどんなものなのかイメージできなければ言えません。
なので、その子の知的発達にあった関わり方が言葉を伸ばす一歩になると思います。
そして知的発達の他に言葉の発達にとって大切なのは社会性の発達です。
ダウン症の方は人懐っこいと言われています。人との関係は良好です!
他者と関わり共感が芽生えることで「伝えたい気持ち」が芽生え「言葉」として発せられます。
この対人関係の基盤は、乳児期のお母さんとのスキンシップや声かけ、日常のやりとり(オムツ替え等)によって育まれていくものですので、是非ともいっぱい触って、話しかけ、関わってあげてください!
その他、ダウン症児のコミュニケーションで特徴的なこととして、言葉で表現するよりもジェスチャーや身振りなど視覚的手段の方が伝えやすい、伝わりやすいことが挙げられます。
ダウン症の方は聴覚情報処理よりも視覚情報処理の方が得意です。
加えて、口腔機能の発達もゆっくりであり、発音が不明瞭で伝わりにくい事が多いです。
なので、最初は言葉にこだわらず、サインやジェスチャーを使い「伝わる」経験を増やしていくことが望まれます。
これらの発達の前提として、感覚受容器の問題について調べる必要があります。
特にダウン症は聴覚障害や視覚障害、口腔器官の問題とは切っても切り離せない症候群です。
また、親の溺愛、過保護的な養育態度から、子どもから要求をする必要がない環境になり、言葉の発達を阻害することもあります(これはダウン症児だけに関わる問題ではありませんが…)。
経験から言葉は育まれていくものです!
たくさんのことをお子さんと一緒に経験していけたら素敵ですね!!
きっとお子さんから教えてもらうことも多いはずです( ¨̮ )
では、今回はこの辺で失礼します!