子育て!PT・STのブログ

発達に悩みがあるお子さん、その親御さんに向けたブログです。医療、保育の専門職としての視点から書いています!

体幹が弱い・・・とは?

こんにちは!

理学療法士、保育士のゴンです!

 

今回は体幹についてのお話です。

 

数年前から「体幹(たいかん)」という言葉がよく聞かれるようになりました。

 

体幹レーニングをしたら成績が良くなった』と言うアスリートもよく見ますよね。

 

この“体幹”ですが、いわゆる胴体のことを指し、頭や手足(腕、脚)以外の部分のことをいいます。

 

なぜ体幹が大切か?

体幹の筋肉がしっかり働いていないと

→手足を上手く動かせない

=日常生活の動作(特に階段など)が大変になったり、

運動全般(ボールを投げる、蹴る、走るなど)のパフォーマンスが下がったりする。

 

といったことがあるからです。

 

“大変になる”は“疲れやすい”と言い換えることもできます。

 

木で考えてみても、

幹がグラグラしていたら枝もグラグラしてしまう

というと、何となくイメージが湧くのではないでしょうか。

 

では、体幹が弱い子どもはどんな影響を受けるでしょうか?

 

0歳では、

·寝返りが苦手

·座れない

·移動(ずり這い、ハイハイ)が苦手

など。

 

1歳では、

·立てるけど、1人で歩けない

·椅子にしっかり座れない

など。

 

2歳以降では、

·長く歩けない(疲れやすい)

·階段、坂道が苦手

·座ると背中が丸くなる

·手が器用に使えない

など。

 

大まかに上記のような問題が生じます。

その子の特性によって、年齢は前後すると思います。

 

2歳児以降の“手が器用に使えない”は体幹と一見関係ないように見えますが、安定して座れないことが大きな原因で起こります。

 

 

さて、このような子どもはどんな療育を受けたりするのでしょうか?

 

療育の枠組みのうち、リハビリ(理学療法)についてお話します。色んな方法、考え方があると思いますので、一例と思って下さい。

 

 

主に2つのアプローチがあります。

レーニングとコンディショニングです。

 

レーニングでは、補助することで姿勢や動きを取れるようにしたり、筋トレのようなことをしたりします。

 

例えば…

座る時、背中が丸くなる子に対して、

PTが手でお腹を支え、筋肉に刺激を入れる。

→良い姿勢で座れるようになる。

→その姿勢で遊ぶ。

→体の使い方を覚える。

といった感じです。

 

他には、

平均台に跨るように座り、PTと対面して手押し相撲をする。

→手足だけでなく、お腹にも力が入る。

→お腹に力を入れる感覚を知る。

→普段からお腹に力が入りやすくなる。

という狙いでやることもあります。

 

コンディショニングは、座っている椅子を調整したり、補装具を使ったりなどです。

(補装具は難しいので今度にします!笑)

 

椅子に座っている時で言うと、

・椅子の高さを変える(クッションなどを使って)

・バスタオルを丸めたものを、背もたれと背中の間に入れて姿勢を直す

・肘置きの高さを変える

など色々な方法があります。

 

これらの方法を、その子と目的によって選んでいきます。

 

むせずにご飯を食べるため、授業に集中できるように、楽に座れるように、など目的によって目指す姿勢は変わります。

 

食事の時はいわゆる“良い姿勢”を目指すし、楽に座るなら背もたれにもたれるのもありになります。

 

 

大雑把に困り事や対応をまとめてみました。

 

「こんな子にはどんなことするの?」と気になる方は、ぜひご質問下さい!

ひとつのテーマを掘り下げるのもありかと思うので( ˙꒳​˙ )

 

 

では、また!